グローバルキャリア塾 連載コラム

次世代教育 (第14回)

第14回:現地の留学生たち-留学して3ヶ月あまり

株式会社E-Concierge
代表取締役

斉藤 克明 (さいとう かつあき)

11981年より一貫して海外の初等・中等教育コンサルティングに携わる。1999年、中学・高校留学ガイドを出版。 2001年、日本人初のアメリカに本部を置くIECA(教育コンサルタント協会)のメンバーとなる。E-Concierge代表取締役、海外留学協議会副理事長。

株式会社E-Concierge

(2010年10月1日掲載)

北半球では新学期が始まり1ヶ月余りがたち、サマースクールから通算すると
3ヶ月弱の英語生活で生徒たちは徐々に現地になじみ始めています。

第1回目のプログレス・レポート(学校生活の進展状況)が届き始め、
奮闘する生徒たちの様子お伝えするとともに、本人の現状を
お母さん方から聞くことも私にとっては「楽しみ」なひとときです。

新たな生徒たちも転校した生徒も現地に慣れるための努力の跡が
先生からの文面で伺えます。
それを評論するお母さんとのコミュニケーションは楽しいものです。
お母さんの意見でおおよそ共通していることは、

・本人から勉強が大変と言ってきた。日本いた時は聞いたことがない。
・電話で笑う。(日本では笑顔はあまり見たことがない)
・親に敬語を使うようになった。
・(スカイプで画像が出るので)髪型が変わったなどとこちらをほめる。

私は常々子どもたちの「生きる力」といいます。
「基礎教育」ともいいます。
子どもたちは、異国で誰に教わることもなく、親を尊敬し、気遣い、
ほめることを学び始めていると思います。
人生で最も大切なことを彼らが学ぶ過程を目撃しているともいえる
コンサルタントというのは素晴らしい仕事だと思います。

もちろん、ここにあげた生徒たちも今後様々な困難と苦境を
間違えなく経験することになります。
彼らはそれが人生ということをさらに学ばなければなりません。
その時、誰が彼らに耐えること、希望を捨てないこと、
自分を信じてチャレンジすること、自己主張をすること、
フェアーな精神を曲げないこと、失敗を恐れないこと、
行動すること、そして人を信頼することを教えるのでしょうか。

留学したから先生方が教えてくれるわけではありません。
彼らがさらに自分を見つめ、高め、妥協せずに努力することは、
人の持つ生きる力DNAのなかから引き出さなければならないと
私は信じています。

10代でそのような人生をあえて経験させるかどうか。
否、まっしぐらにテスト対策をすることが悪いとは言いません。
長い人生だから、10代は別の努力のしかたも当然ありますし、
「正解の人生」という教科書はあり得ません。

彼らは毎日、精神と現実のなかで戦っていると思います。
その選択は家族で行い、お互いが納得したものです。
選択された教育に対する投資価値を親が認めた結果です。

親の気持ちをすべて知るためにはさらに時間がかかります。
それでも時は止まらず、諸行は無常のなかで未来につながってゆきます。

彼らの将来、それは受け身ではなく、能動であるということを
私は彼らに体得してもらいたいと切に思っています。
期待ではなく、「希望」として託したい、お母さんたちのスマイルの意味を
上手に翻訳する作業に終わりはないと思っています。

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