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コラム「所変われば品変わる」第15回

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第15回:麺の食べ方

川内氏

Endeavour Japan エンデバー・ジャパン
主宰

川内 和子(かわうち かずこ)


東京都出身。早稲田大学卒業。大学3年次に米国国際線航空会社のフライト・アテンダントに最年少で採用され、米国でのトレーニング後、米国に居住し世界路線で世界をめぐる。大学卒業後は、米国最大手銀行、米国大手投資銀行等を経て2008年春に、世界の知識を広め・知識を共有することをめざすEndeavour Japan エンデバー・ジャパンを創設。

12月5日に開催された「アジアの文化を探る:箸で食べる一杯の麺から」には、多くの国々出身の皆さん(日本、アメリカ、オーストラリア、ベルギー、フランス、韓国、中国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ミャンマー(ビルマ)、フィリッピン、インド、ウズベキスタン、ベラルーシ)が参加されました。セミナー後の交流会では、セミナー内容の麺にちなむ話や、それぞれの出身地の食慣習などについての興味深い会話がかわされました。

日本人以外の出席者の多くは、現在日本の大学や大学院で学んでいる留学生たちで、中には日本にオフィスがある米国系や英国系の大手企業に勤務する皆さんもいらっしゃいました。共通することは、日本で学んだことや外資系企業での勤務経験を活かし、将来は自分の国に戻り自国の発展に役立てたいと考えている点です。

ですから、寸暇を惜しんでどんなことも一生懸命に学び吸収しようとする努力する姿には目を見張るものがありました。また、アジアのどの国の出身者たちも、正確な英語をなめらかに話すことにも驚嘆しました。もちろん日本語にも不自由していないようです。


■ 音を立てながら麺を食べる国は?

さて、マレーシア人の講師チーさんが、セミナーを始めるにあたって「皆さんの中で麺類がお好きな方は手を挙げてください!」との質問に全員が高々と手を挙げたシーンは圧巻でした。特にアジア出身の皆さんの中には、故郷では三度の食事が麺類だったという方もいて、本当に麺類は人気が高いことがわかりました。

交流会では、アメリカ人のシンシアさんが出席者の皆さんに「汁で食べるうどんやおそばのおいしさは最高ですね。去年の夏灼熱の日本に着いたその日に、ホームステイ先のお母さんが、冷えたおそばを作って出してくれましたが、そのおいしさを忘れることができません。醤油で作った汁は本当に最高です!」しかし、それに続いて、こんなことも話し始めました。

「でも、家族の皆さんがズルーッ(この表現ちょっと語感があまり良くないですね)とした音をたてて食べるのには、来日前に日本語の先生から聞いてはいましたが、心底驚きました。あの音は、いやです。皆さんのお国でも、ああいう食べ方なのですか?」と耳を押さえるジェスチャーをした時には、全員大笑いをしてしまいました。

すると韓国出身の安さんが「私たちは、麺を食べる時に、日本人のような音はたてずに食べます。食事中に音を出さないように、私は小さい時から両親に厳しくしつけられました」安さんは、中国出身の林さんに「中国ではどうなの?」と聞くと「僕たちは、レンゲを使うので、麺はすすらないで食べます」と答えました。するとタイとミャンマー出身の皆さんも「私たちも麺を食べる時に、音はたてませんね」とのことでした。

ヘェーそうなの!という表情のシンシアさんは、参加者全員にむかって「麺を食べる時に、ズルーっと音をだして食べる人ってどれくらい?」と聞きました。手を挙げた皆さん(私も含めて)すべて日本人だけでした。


■ そばを食べる時、なぜ音を立てるのか?

すると日本人の美香さんが、「あの音は嫌われ者みたいだけれど、おそばの食べ方であの音をだすのは、江戸時代、武家の作法書に書いてあるほど難しいものだったんですよ。信じないかもしれないけれど、そば屋であの音を出すための食べ方を教えない店は一流でなかったとさえ言われています。音を出さないとせっかくのそばが台なしなんです。食事の作法にうるさい禅宗のお寺でも、そばを食べる時だけは音を立ててもいいんですよ。」と説明してくれました。

さらに「あの食べ方には、理由があって、実は空気が口から鼻へ抜けるとき、そばの香りが一緒に鼻へ流れるからで、その香りを楽しむという日本独特のイキな考え方なんです。そばってよく噛んで食べる食べ物ではなく、喉越しを通る時の感じを楽しみながら食べるもの」と説明してくれました。

そんなことは一切考えたこともなかった私たち日本人には強い味方でした。「なるほどね!」という大きな声とともに、自然と美香さんに拍手が沸き起こりました。多くの出席者の皆さんには、美香さんの説明は日本の文化を理解する一助になったかもしれませんね。このセミナーの交流会でわかったことは、どうも麺を食べる時に、音をだすのは、日本人独特のようです。

日本に住み始めてから麺類が大好きになったシンシアさんは「アメリカでもファースト・フード店で、うどんやそばを販売すれば多分大人気になると思いますよ。この間、新宿で入ったドーナツの店で、ラーメンのような麺類も販売しているのに、ちょっと驚きました。甘いものの後に塩辛いものを食べるのもいいですね。パンのようなパサパサしたものの後に汁ものもいいですよね」アメリカのハンバーガーショップで、どんぶりに入ったうどんやそばが売られ、箸で皆さんが食べている光景を考えると、この発想はおもしろいなと思いました。

出席者の皆さんは、年末の「年越しそば」を食べながら、誰かに美香さんの説明をしてあげるかもしれませんね。日本に関する理解が一層深まることを期待しています。


皆さんも、セミナー後の交流会でもいろいろなことが学べるエンデバー・ジャパンの英語セミナーに是非ご参加ください。


次回の英語セミナーのお知らせ

次回2月3日(水)午後7時からの英語セミナーは、「技術革新の島―アイルランド」で、アイルランド政府商務庁日本代表のアン・ラニガンさんが、米国ケネディー家のルーツでもあり、セント・パトリック・ディでも知られるアイルランドの歴史や革新的な発明の数々・アイルランド出身の世界の著名人・国民性や今後について等をお話くださいます。ぜひご友人とご一緒にご参加ください。

参加者には、抽選でアイルランドに関する新刊書(日本語)等が当たりますのでお楽しみに!講師をはじめエンデバー・ジャパン全員で皆さんのご参加をお待ちしております!


「技術革新の島 アイルランド/Innovative Ireland」

講師:  Ms. Anne Lanigan アン・ラニガンさん
日時:  2010年2月3日(水) 午後7時 〜 9時(午後6時30分開場)
場所:  港勤労福祉会館(東京・田町)

リンク このセミナーの詳細はこちら



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