スマ-トフォン向けサイトへ
サポートセンター

コラム「所変われば品変わる」第7回

トピックス

グローバルキャリア塾・連載コラム

所変われば品変わる

> > 所変われば品変わる

第7回:介護

川内氏

Endeavour Japan エンデバー・ジャパン
主宰

川内 和子(かわうち かずこ)


東京都出身。早稲田大学卒業。大学3年次に米国国際線航空会社のフライト・アテンダントに最年少で採用され、米国でのトレーニング後、米国に居住し世界路線で世界をめぐる。大学卒業後は、米国最大手銀行、米国大手投資銀行等を経て2008年春に、世界の知識を広め・知識を共有することをめざすEndeavour Japan エンデバー・ジャパンを創設。

3月開催のセミナー後の交流会で、参加者の一人である50歳代男性会社員のぼやきから、お年寄りの介護への考え方が「所変われば品変わる」ことを学びました。

「足が悪く車椅子を利用している85歳の父親が、これまで入所していた老人施設になじめず自宅に戻ったので、現在会社から介護休暇を取っている妻と交代で介護をし、この頃は毎日寝不足で困る」と、その会社員はぼやいていました。確かに介護は、介護される側へのきめ細やかな心配りが必要な上に、夜中でもトイレの世話などで体の移動を助けるので、介護する者の体力が必要とされ、経験した人しか分からない大変さがあると思います。この男性が続けて言うには「父は、若い頃高校の数学教師で、厳格な教育者だったんですよ。しかし、入所した老人施設では、若い職員達に毎日幼児言葉で話かけられ、尊厳がいたく傷づき、とても我慢できないと何時も愚痴っていました。職員達は、どのお年寄にも、画一的にこの言葉使いを使っていたみたいですね。それを何とも思わない人たちもいるのでしょうね。余暇の過ごし方も創意工夫がなく、例えば音楽が好きと言うと、どんなジャンルの音楽が好みなのかを聞いてもらえず、年寄りというだけで、民謡ばかり聞かされていたようです。私たち家族と離れて暮らす孤独感に絶望感も加わり、あまり笑わなくなってしまったんですよ」

すると、オーストラリアの大学に1年間留学した経験がある芳子さんが、大きくうなずいて、こんな話をしてくれました。「そういう話は日本でよく聞きますね。私がホームステイしていたクインズランド州の町には、中規模の老人施設があって、体の不自由な人と一緒に認知症のお年寄りも住んでいました。オーストラリアでは、画一的と言われがちな日本の介護とは考え方が異なり、DT(Diversional Therapy)というケアの手法に基づき、その人がこれまで過ごしてきた人生を、施設の中でもできるだけ再現してさしあげようとの考えの上に成り立っているんですよ。専門職員が、入居者各個人の今までのライフスタイルや人生観をよく聞き取った上で、入居者一人ひとりの価値観を大切にし、尊厳に重きを置くプログラムを組んでくれるのです。ですから、犬や猫好きの人は、施設内でも飼えるのですよ。コミュニティーの住人との交流も多くあり、私もホストファミリーのお母さんが作ったお弁当を時々、その施設へ届けていました。このような交流で、入居者が社会性を取り戻すことができ、その人らしい幸福感や充実感を高められるそうです。アロマ・セラピーも盛んに取り入れられ、五感への刺激で皆さん楽しそうで、生き生きとしていましたよ」

老人施設というと、日本ではまだ少々暗いイメージがありますが、オーストラリアの、個人の心身的幸福感、社会性や尊厳に重きを置くDTケア手法は、なにか明るく楽しそうですね。今回も、ちょっとした話の中から「所変われば品変わる」の諺を、参加者一同が実感しました。どうぞ、皆さんも次回のエンデバー・ジャパンのセミナーにご参加になり、視点を一層広げていただきたいと思います。


エンデバージャパンのセミナー日程

世界の文化シリーズ第2回  フィンランド
「フィンランド・メソッドを採用し高い教育水準を誇り、女性の社会進出が世界レベルの高さにある国フィンランド」について、フィンランドの小学校教師のパッカラさんが平易な英語で楽しくお話くださいます。

講師: リッカ・ヘレナ・パッカラさん
日時: 2009年5月20日(水) 午後7時 - 9時15分 (6時30分開場)
場所: 港勤労福祉会館(東京・田町)




Share (facebook)  このコラムをFacebookでシェアする。

  • カウンセリング予約
  • 説明会イベント
  • 資料請求

ページトップに戻る