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「日本人ママとキューウィー義父さん」第17回

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日本人ママとキューウィー義父さん

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第17回: 「I love you」と言おう

マクリーンえり子

エバコナ EVAKONA
学校長

マクリーンえり子

1950年、東京生まれ。大学卒業後に1年間イギリスに滞在、帰国後は海事広報協会の旬刊紙「海上の友」記者。結婚して3人の子をもうけるが、1989年に母子4人でニュージーランド(NZ)に渡り、その後NZ人と再婚。1990年から地元の公立高校で日本語教師として教える。2001年に退職し、高校に隣接した場所で、NZの大学や高校に留学を希望する生徒たちのための準備校・補習校として語学学校EVAKONA(エバコナ) を開校する。2008年8月には共同通信社発信、日本全国34紙で掲載中の「日本遠望」でその教育活動が紹介された。ニュージーランドから電話、スカイプでの無料教育相談も受けている。

日本語に比べて英語では日常的に会話の中に愛の表現をよく使う。また日本人のお辞儀に代わるのがこちらでは握手やハグ(抱擁)なので生活習慣のなかでスキンシップも盛んだ。
 
私が20代で初めてイギリスに行った時、小さな店にものを買いに入って、「ハロー、ラブ」と迎えられて驚き、また道を聞いて「イエス、ディア」と返事が返ってきたのでまた驚いた。英語では「愛」だとか「いとしい」だとかがこのように自然に会話の中に入るのかと感心したものだ。

それはニュージーランドでも同じで、夫婦ともなれば日常的にお互いを「ハニー」だとか「スウィートハート」だとかと呼ぶし、親は自分の子供達のことも「スウィーティー」だとか「ダーリン」だとかと呼ぶ。子供達にとって親から名前で呼ばれる時は怒られるときと相場が決まっているほどだ。

ニュージーランドに来て最初の4年間、うちの子供達の学校友達が家に泊まりに来た時など、その子たちが夜寝る前に母親に電話をして「アイ・ラブ・ユウ・マミー」などと言っているのを聞いていたが、私たち日本人母子は相変わらずクールに日本的にやっていた。

でもそんな私の家もキーウィー義父さんが来て以来変わった。
つまり義父さんは我が家に来て、私たちが日本人親子で、オープンに愛情表現をしないのに気がついたようだが、彼はそれを気にする様子も無く、自分はニュージーランド方式で押し通した。普通に人前で妻にハグやキスをするし、子供達にもハグをする。そして妻に電話をすれば「アイ・ラブ・ユウ」で締めくくる。

最初のうち日本人妻の私はおおいに戸惑ったものだったが、いつの間にかそんな私もニュージーランド式になじんでいって、ハグなども身についてきた。でもなかなか「アイ・ラブ・ユウ」だけは人前でいえなかった。それに気づいた義父さんはある日私に「子供達にアイ・ラブ・ユウと言ってやれよ」言った。

その頃には長女、長男はすでに大学に進み家を出ていたので、彼らは下宿から時々家に電話をかけてくる。私はひとしきりはなしをして、いつも最後には「じゃ、気をつけて頑張ってね」といって締めくくっていたのだが義父さんはその決まり文句を「アイ・ラブ・ユウ」に変えろと言う。それで 早速、長男からの電話の最後に英語で「アイ・ラブ・ユウ」と言ってみた。母親から初めて口頭での愛情表現を聞き、彼は一瞬戸惑ったようだったが、「うん、分かってる」とちょっと日本人的に照れたように言ってくれた。そして次に5歳でこちらに来た次男にも言ってみた。彼のほうはそれに対して自然に「ミー・ツゥー、マム」(僕もだよ。ママ)と答えた。それを聞いて私は本当にうれしくなった。愛情を口で表現しあうことの気持ちよさ。まさにそこからは素敵な言霊が響いてくるようだった。 

今ではこの「アイ・ラブ・ユウ」は私の口から簡単にでてくるようになった。子供達ももう驚かない。だから私は家族間でもできるだけ愛の表現をしあうことをお勧めしたい。また私が気ついたのは、子供にとっては両親が「アイ・ラブ・ユウ」と言葉を交し合うのを聴くのはとても心地よいものだということ。両親が愛し合っているということを日常的に確認することは特に小さな子供には安心感をあたえるようだ。

日本語で「愛してるよ」がちょっと照れ臭いのであれば、「アイ・ラブ・ユウ」と英語で言ってみてはどうだろうか。これが日本でも流行語になるといいのだがと思うのだ。




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