グローバルキャリア塾 連載コラム

YOU CAN DO IT (第3回)

第3回:Your friends will come from all over the world

留学・キャリアアドバイザー

池田 剛(いけだ ごう)

日本の大学を卒業後、旅行会社勤務を経て1982年渡米。修士課程修了後、日系メディアで報道番組制作や留学生のための進路指導業務に従事。2009年帰国、現在はLAの日本語ラジオ局向けに情報番組を制作したり、個人で留学指導や進路指導を行っている

TJS

(2010年4月1日掲載)

過去2回の記事を読んでいただければ、私がいかに英語ができないままにアメリカに行ってしまったかお分かりいただけたかと思うけれど、とにもかくにも1982年6月21日に、私の留学生活はスタートしたのだ。

マクドナルドに行ってハンバーガーを頼んだのにポテトがでてきたり、それを「違うぜ」とは言えずにポテトだけを食べて店からでてきたり、そうかと思えばケンタッキーフライドチキンで「チキン」が通じなくて鶏のまねをして手をばたばたさせながらチキンを頼んだり、はたまたレストランでは食事の後にチップをどう払ったらいいか分からずに、食後1時間以上もレストランから出られなかったなどの、まさに「お笑いネタ」の為の生活を続けながらも、私は徐々に真面目に英語の勉強に取り組むようになっていった(え?真面目に勉強しようと思って留学したわけじゃなかったの?)。

私がそのような気持ち(真面目に勉強しようという気持ち)になった最大のモチベーションは各国から来ているクラスメイト(留学生仲間たち)の勉強に対する姿勢であった。

私が留学した当時はまだ日本からの本格的な留学ブームの前ではあったが、それでも日本人留学生の数が増え始めているころであった。

私の学んだオレゴン州立大学(OSU)のELI(English Language Institute)でも留学生の4分の一が日本人であった。ただこれが正規の学部の留学生となると日本人の割合は(当時)一割未満。日本人留学生の大半が3ヶ月から1年未満の語学留学であった。

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ところが、他の国の学生たちは皆ELIを卒業してOSUかもしくは他のアメリカの大学への進学を目指す者ばかり。当然ながら留学(もしくは学習というべきか)に対する姿勢に違いがあった。

私はクラスメイトでも特にタイ人、ボリビア人、イタリア人、イラク人の学生とよく行動を共にした。

イラク人の学生は40代の軍人で国費留学生であった。彼は常に一日も早くアメリカの大学院を卒業し、祖国に帰り国の平和の為に働きたいと口にしていた。

彼はテストの結果でも常に1点にこだわっていた。ある日そのテストで85点をとらないと上のクラスにすすめないというテストがあったが、彼のスコアは83点だった。彼は涙ながらに30分以上先生に交渉し、人の倍以上の宿題でもきちんとやると訴えた。他の生徒も彼ならできると先生に話し、彼は条件付で上のクラスにあがることができた。

タイとボリビアからの留学生は高校を卒業したばかりだ。しかし二人ともいつも熱く将来について語っていた。クラス発表があるとき、二人は将来自分がどれだけ国に貢献したいか、今自分の国に何が必要かを熱弁した。

私は彼らに誘われるままに図書館で勉強するようになった。3人で寮にもどるのはいつも図書館の閉まる午前0時になってからだ。

普段明るい二人も図書館では黙々と勉強をした。
そんな彼らからなぜ日本人は語学留学だけで帰国するのかとよく聞かれた。こんなに素晴しい学習環境を備えた大学は自分の国にはないが、日本の大学はそんなに素晴しいのかと聞かれた。

私は答えに詰まった。

留学して3ヶ月くらいたったころから、彼らは私にアメリカに残ってもっと勉強するべきだと本気で説得しはじめた。イラク人の学生もイタリア人の学生も彼らに同調した。

涙がでるほど嬉しかった。口では日本で仕事が決まっているからと言い逃れていたが、そのときにはもう心が決まっていた。

彼らと勉強ができるこの時間がとても大切に思えたのだ。

アメリカ留学の特権の一つは世界から素晴しい仲間が集っていることだ。日本人はよく日本人同士で固まってしまうことが取り上げられるが、こんなに素晴しい特権を自ら放棄するのは実にもったいない。

アメリカ人の学生との交わりもとても大切だが、世界中に心を揺さぶられるような友達ができるチャンスが留学にはあることを、これから留学をする人はぜひ覚えておいてもらいたい。

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