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コラム「文明発展と本当の豊かさ〜『地球最後の楽園』パプアニューギニアに学ぶ」第2回

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グローバルキャリア塾・連載コラム

文明発展と本当の豊かさ〜
「地球最後の楽園」パプアニューギニアに学ぶ

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第2回:地球最後の楽園とは?


1969年大阪市生まれ。神戸大学経済学部卒業。1995年青年海外協力隊員としてパプアニューギニアに赴任。2000年より現職。日本を始め、世界各国からの旅行者の受け入れ、TV撮影のコーディネートなどを行う。共著に「地球の歩き方―パプアニューギニア―地球の揺りかごを巡る旅」
「パプアニューギニア―日本から見た南太平洋の宝島」
パプアニューギニア人の妻との間に1男1女

パプアニューギニアを表現するときに「自然と人間が共生する地球最後の楽園」と言う謳い文句がある。「楽園」というと、快適な場所、苦しみが無く、幸せに生きていける場所、というイメージを思い浮かべる人が多いのではないかと思うが、実際の「楽園」はそんなに甘くは無い。熱帯の灼熱の太陽に照らされて汗がだらだらと流れ、険しい密林の蔦に絡まり、泥濘に足を取られながら、「どこが楽園なんだ〜」と叫びたくなる時がある。

更にジャングルの中で歩いている途中に闇が下りてくると、明かりが無くては過ごせない文明人はもうお手上げだ。ところが夜目の利く現地人たちは平気な顔で歩く。「お前は道が見えないのか?」と不思議がり、どこからか木の枝を集めてきて、マッチもライターも無いのに火を起こし、即席の松明を作ってくれる。そしてキャンプ地に辿りつくと雨の中、乾いた木を見つけてきてあっという間にキャンプファイアーの出来上がり。
ここでは、「文明人」が1人の人間として、如何に退化した人間であるかを思い知らされる。

「石油消滅」という本を読んだが、世界の大半の人々は石油の供給が止まるとパニックに陥るだろう。世界から石油が消えて、電気もガスも供給されなくなった時でも、ニューギニア高地人は間違いなく生き残ると思う。いや、全く影響ないのではないだろうか。

ここに生活する人々は親族・部族の結びつきが非常に強く、相互扶助のシステムが色濃く残っている。敵対する部族には激しく戦うが、身内になれば、住居も食べ物も全て助け合う。ニューギニア人が日本を訪れると、「日本はこんなに豊かな社会なのにどうしてホームレスがいるの?」と大きく驚く。
仕事が無くとも食べて行ける社会、家族が食べるのに十分なだけの魚を採り、豊かな土壌からは年中イモ類や野菜が収穫される。

何も無いから貧しくて可哀そう、と思ってこの地を訪れる自称「先進国」の人々は、そこには実は生きて行く為のものは全てあって、満ち足りた生活をしている事に驚き、帰るころには、飽くなき欲望にとらわれて満ち足りる事の無い生活が本当に豊かなのか?と疑問を抱くようになる。そうして初めて、豊かな森に鳥が飛び交い、笑いの絶えないニューギニアの社会が人類、地球にとって本当の楽園である事に気付く。

日本は西洋先進国から学ぶ事で、追いつけ追い越せとやってきたが、文明発展の遅れた国から学ぶ、と言う人は殆ど居ないように思う。
しかし、その結果、様々な問題に直面している。寝食を忘れて働いた先には幸福が待っている、という成長神話が信じられていたのは遥か昔の話だ。価値観が多様化する現在、様々な視点を持つ事が重要だ。

ただし、何を学ぶか、は皆それぞれの視点、価値観で良いと思う。
遅れた国の人たちはさぞかし可哀そうな生活をしているだろうから、先進国の僕たちが教えてやろう、と言う傲慢さを捨て、相互に知識や技術をシェアーすると言う謙虚な姿勢で望めば、何かが見えてくる。


▼竜宮城の様なカラフルな海中世界はまさしく「楽園」そのもの



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