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コラム「Mainichi Daily News編集長の目」第8回

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Mainichi Daily News編集長の目

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第8回 2010.1.1 英語で何を伝えるか

ナバ 高田容冶氏

英文毎日編集部長、毎日デイリーニューズ
編集長

福井 聡 (ふくい さとし)

1954年名古屋市生まれ。80年毎日新聞入社。甲府支局、東京社会部、外信部、90-93年アフリカ特派員ハラレ支局長、93-95年同ヨハネスブルク支局長、99-03年ウィーン支局長、03-05年外信部副部長、05-09年パリ支局長、09年4月から現職。著作 『アフリカの底流を読む』(ちくま新書)、『南アフリカ 白人帝国の終焉』(第三書館)。
パリ支局長時代の経験をもとにフランス社会の抱える問題について書かれたコラム「ボボたちのパリ」も同時連載中です。>>連載コラム「ボボたちのパリ」

「外国人による日本語弁論大会」というNHKの番組をご存知だろうか?私が見た時は、出場者の外国人が日本社会のさまざまな面を取り上げ、興味深かった上に、日本語力も見事でびっくりした。しかし、審査員による質疑応答になると、まったく会話が成り立たない人がいて、また驚いた。コンテスト用の原稿は丸暗記して立派なスピーチを展開しても、想定外の質問が来ると、その意味さえ分からないケースがあったのだ。

この3カ月で3つの英語コンテストの審査員を経験した。最初の2つは質疑応答がなく、スピーチのみのコンテストだった。出場者は皆、予選を勝ち上がって来ており、英語がうまかったが、何人かには「もし質疑応答があったら答えられるかな?」と思わせるような「作られたうまさ」が感じられた。

年末に京都外国語大学で行われた「日本文化プレゼンコンテスト」は違った。京都らしいテーマが設定されている点と、2人1組で写真や絵を使ってプレゼンするのが特徴だった。質疑応答で出場者が戸惑う場面はなかった。英語力も立派だったが、テーマが「日本文化」に絞られていることから、応答し易かったのかもしれない。

最優秀賞は「おばあちゃんのプレゼントからの1つの質問」として、静岡名産の「塗り下駄」作りの伝統技術をどう保存するかを論じた、木村悠さんと明峰加奈さんの常葉学園大ペア。1人が「ケースに入れて保存すればいい」としたのに対し、もう1人は「いやもっと発展させたい。が、どうすれば...」と客席に疑問を投げかける形で終わった。本当は発展の具体策を提示して欲しかったが、十分楽しめる内容だった。準優勝の角野哲也君と松本龍磨君の上智大ペアは、大陸伝来と日本固有の「獅子舞」の違いと、その違いをどう受け取るかを論じ、3位の若森参さんと大木明日奈さんの津田塾大ペアは「勝敗なき武道」として合気道の実技を示し、その極意の説明に努めた。

入賞を逃したペアも「年賀状」「絵文字」「旅館」など興味深いテーマを論じたが、テーマの紹介、あるいはその良い面ばかりの説明に終わり、やや幅が狭かった。

計10組のプレゼンを聞いて、英語力に疑問符が付くようなペアはいなかった。英語力は中身が決まればなんとかできるものだ。問題は何をどう展開するに尽きる。



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