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コラム「Mainichi Daily News編集長の目」第9回

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Mainichi Daily News編集長の目

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第9回 2010.2.1 キンドル

ナバ 高田容冶氏

英文毎日編集部長、毎日デイリーニューズ
編集長

福井 聡 (ふくい さとし)

1954年名古屋市生まれ。80年毎日新聞入社。甲府支局、東京社会部、外信部、90-93年アフリカ特派員ハラレ支局長、93-95年同ヨハネスブルク支局長、99-03年ウィーン支局長、03-05年外信部副部長、05-09年パリ支局長、09年4月から現職。著作 『アフリカの底流を読む』(ちくま新書)、『南アフリカ 白人帝国の終焉』(第三書館)。
パリ支局長時代の経験をもとにフランス社会の抱える問題について書かれたコラム「ボボたちのパリ」も同時連載中です。>>連載コラム「ボボたちのパリ」

電子リーダー(e-reader)というツールをご存じだろうか?小さなノート型パソコンと携帯電話の中間ぐらいの大きさで、手に取ってみると思ったより軽くて薄い。通勤に持ち歩いて電車の中で十分読める大きさだ。米国ではこの電子リーダーが今年、爆発的に普及しそうな勢いだそうだ。

今のところ、アマゾンの「キンドル」(米市場占有率50〜60%)とソニーの「リーダー」が(同30%)が双壁で、他にも十数社が乱立している。日本では日本語版の開発が技術的により難しい点から1〜2年先になりそうだが、今年末か来年中には必ず出てくる。

毎日デイリーニューズ(MDN)は昨年10月末からキンドルへの配信を始めた。
詳細はこちらをクリック /Amazon.com (英語)

今のところ日本の新聞でキンドルで読めるのはMDNだけだ。なぜか?MDNは9年前に紙の新聞に見切りをつけ、ネットのみのウェブ紙となっていたからだ。日本国内で紙の英字紙の市場は非常に小さく、かといって日本語の毎日新聞の内容を世界に発信する役割をなくすわけには行かず、落ち着いた先がウェブ配信だった。キンドルが出た時点で、紙へのこだわりはなく、参加は自然な成り行きだった。

実際に手にして読み始めると、2つの点で驚きがあった。まず、どうやってネットにつないで記事内容を受信するか不思議だったが、この点でキンドルはパソコンと全く違った。パソコンは常時ネットにつないで情報をやりとりするが、キンドルは必要なときに携帯の無線回線につないで情報を取り込む。考えてみれば新聞は1日1回の配信でいいわけで、配信時刻に回線につないで取り込む方式は「新聞読み取り機」として理にかなっている。機体をコンパクトで軽くできた理由の1つだろう。

もう1つ、これには日本人としてたまげた。キンドルには配信された記事をすべて読んでくれる音声機能が付いているのだ。しかも、ご丁寧に男性の声と女性の声に分かれ、さらに速度や音量も調整できる。英語のネイティブには音声機能は不要かもしれないが、日本人には大量の英語を目で読むだけというのは苦しく、音で聞きながら読むと分かりやすい。イヤホーンを付ければ通勤電車内で気軽に読み聞きできる。英語の発音や間合いもかなりネイティブに近く、とても機械が読んでいるとは思えない。日本語でこれだけの機能を付けるのは至難の業だと思う。もちろん私は女性の声を愛用している。あまりセクシーではなく、やや事務的だが…。

新聞社の人間として気になるのは、キンドルやソニーが日本語版を出した時、紙の新聞がどうなるかだ。そうでなくとも若い人は新聞を購読しなくなっており、紙でなく電子リーダーに移る層は少なくないだろう。それでも紙の一覧性と便利さは残る、と信じたいが…。



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