グローバルキャリア塾 連載コラム

留学体験のimpact (第1回)

第1回:留学を決意!そしてアメリカの田舎大学への旅立ち

公益財団法人 民際センター

高橋あつ子

アメリカ留学中に目の当たりにした市民運動やボランティア活動に共鳴。帰国後、外資系企業の広報等に携わる一方で、人種差別反対運動や人権擁護、環境保護運動などに関わり、ついには国際協力NGO(民際センター)に転職

民際センター

(2007年8月1日掲載)

ウン10年前に約5年間の米国留学をしたが、もともとは1年間の予定だった。1年が3年に、3年が5年に延長になった理由はいくつかある。まずは、“本場”での英語習得がとても充実していたことだ。学校の先生たちは皆教えることに対し情熱を持ち、かつ教え方も創意工夫がされていた。正直いって、留学で初めて学ぶことの楽しさを知り、もっと勉強を続けたかった。その上、語学学校の先生たちから、「こんなにがんばって成果をだしているのに、1年で帰国するなんてもったいない。大学でも勉強すべきだ」と熱心に勧められた。今から振り返ってみれば、5年間の米国留学で思う存分学んだおかげで、仕事の選択肢の幅が広がったことは明らかだ。現在の“天職”ともいえる国際協力の仕事にたどりつくまでに経験した複数の外資系企業でのキャリアの積み重ねは、留学体験をしなければ成し得なかった。

最初に通った語学学校で、多くの日本人留学生と一緒に中級レベルのクラスからスタートしたが、3ヶ月程で日本人留学生が私以外一人もいない最上位クラスに入ってしまった。各クラスの先生方も、「Atsukoは他の多くの日本人と違い、グループで行動しないし、ユニークだね。まず、自分の考えやYES・NOをはっきり言える。そして、ブロークンイングリッシュを話すことや間違うことを恐れずに質問や発言をするね。こういったことが英語上達のコツだよ」と誉めてくれた。確かに先生方が日本人留学生たちに、いろいろな質問をしても、もじもじしたり周りの人の顔をうかがったりしてまともに返事をする人がいない。例えば、「日本や世界の社会問題の中であなたはどんなことに関心があるの」という質問に対し答えないでいると、「では日本語でもいいので話してみて。誰かが訳してくれるから」と先生が質問しても、答えは返ってこない。一方、南米や台湾・香港などからの留学生は文法が間違っていても気にせず、ハキハキと発言し英語力をどんどん伸ばしていた。

こういった様子を見て、私が当時感じたことは、多くの日本人留学生たちは日本語でさえ自国の社会問題について考えたり、自分の意見をもたないということだった。私は違っていた。好奇心旺盛で、さまざまな社会問題を扱った映画(特に米国映画)を好んでみていたためか、人権擁護や差別反対、途上国の貧困等の社会問題に関心があり、文法や言葉使いが適切でなくても、恥ずかしがらずに意見をどんどん述べた。そして、「よ~し、次のクラスでは、こういう語彙を使って、もっと複雑な文章で表現しよう」と思い、準備や予習をしていった。この積み重ねで、私の英語力は、短期間にめきめきと上達していった。

次のコラムでは、語学学校からコミュニティカレッジ入学への経緯、そして、その後の州立大学転入に影響を与えた2人の印象に残るカレッジの教授について話したい。

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