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コラム「国際機関で働く―ことはじめ―」第6回

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国際機関で働く ―ことはじめ―

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第6回:「青年海外協力隊(JOCV)」について

阿部 智

外務省 国際機関人事センター長

阿部 智 (あべ・さとし)

■83年外務省入省、86-88年在アフガニスタン大使館、88-92年外務省無償資金協力課、92-94年同文化第一課、94-96年同研修所、96-99年在ヒューストン日本総領事館、99-02年在ウクライナ大使館、02-05年外務省大洋州課、05-07年同国別第1課、07-11年日本貿易振興機構(JETRO)農林水産部主査、11-14年在パプアニューギニア大使館参事官、14年7月から現職。
■外務省国際機関人事センター HP: http://www.mofa-irc.go.jp/
■Facebookページ: https://www.facebook.com/MOFA.jinji.center

■日本が誇るボランティア制度−青年海外協力隊(JOCV)

 さて、シリーズでお送りしてきた「国際機関で働く―ことはじめ―」も第6回目を迎え、今回が最終回です。これまでお話してきた―ことはじめ―を経て、無事、国際機関への就職までたどり着いていただきたいと思います。
 その最後を飾るにふさわしいテーマとして、皆さんが一度は耳にしたことがある「青年海外協力隊」(Japan Overseas Cooperation Volunteers:通称JOCV)を取り上げます。
 この制度は、日本が誇るボランティア制度で、日本政府のODA(政府開発援助)の一環として、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施しているものです。1965年のラオスへの派遣に始まり、既に半世紀以上の歴史があります。
 現在では青年海外協力隊の他、日系社会青年ボランティア、シニア海外ボランティア、日系社会シニア・ボランティアの4種類があり、派遣期間も長期(2年)と短期(1年未満)がありますが、このコラムでは、将来、国際機関で働くことに資することを念頭に、長期派遣の青年海外協力隊(JOCV)に絞ってお話しします。

■JOCVの実績

 JOCVはこれまで累計42,105名(2016年12月末時点)の日本の若者が派遣されており、現時点では世界69カ国に2,012名(内57.1%が女性)(同時点)が派遣中とのことです。こんなに多くの日本の若者が世界中で活躍しているのです。

■派遣国

 どのような国に派遣されているのかを見ると、それはもちろん開発途上国になります。2016年12月末現在のデータで、1,000人以上の派遣実績のある国は、アフリカではガーナ、ケニア、ザンビア、セネガル、タンザニア、マラウイ、アジア地域ではネパール、バングラデシュ、フィリピン、マレーシア、中南米ではパラグアイ、ホンジュラスとなっています。

■活動分野

 次にどのような活動分野があるのかを見てみると、何と活動の種類は120以上にのぼります。大まかな分類で言うと、計画・行政、公共・公益事業、農林水産、鉱工業、エネルギー、商業・観光、人的資源、保健医療、社会福祉の募集があります。

■JOCVの経歴を国際機関就職につなげるために

 JOCVでの経験は、派遣国と活動分野を慎重に選べば、国際機関への就職に当たって有力な職歴に換算されることになります。
 特に、自分のこれまでの学歴なども勘案しつつ、以下のようなJOCVの職種であれば、国際機関での仕事に関連性が見られるでしょう。
○計画・行政分野:コミュニティ開発、防災・災害対策、統計、コンピュータ技術
○公共・公益事業分野:水質検査、廃棄物処理、土木
○農林水産分野:バイオテクノロジー、森林保全、水産開発
○エネルギー分野:再生可能・省エネルギー
○保健医療:公衆衛生、薬剤師、感染症・エイズ対策

■応募資格

 応募資格は、応募の時点で満20歳以上39歳以下の日本国籍を持つ方となっております。ただし、案件によっては学歴や資格が必要な場合があります。また、応募時に語学力と健康状態の申告を行う必要があります。

■募集・選考方法

 募集は年2回、春と秋に行われます。
 選考過程は2段階に分かれます。
 一次選考は書類選考です。提出された書類によって、技術審査、語学力審査、健康診査が行われます。
 一次選考に合格すると、東京で二次選考(面接、健康診断)が行われます。
 二次選考に合格すると、約70日間の派遣前訓練を受け、その後派遣されます。

■JOCV終了後の進路

 JOCVのHPによれば、帰国後JOCVの皆さんの56%が就職し、24%がもとの勤務先へ復職されていますが、進学・復学される方も9%いらっしゃいます。大学や大学院の中には、JOCV経験者に優遇的入試制度を設けているところや、JOCV経験を修士号取得のための条件としている大学院もあります。
 また、就職された方の就職先の内訳では、民間企業40%、公務員26%、公益法人20%となっていますが、そのまま国際協力道に進む方もいらっしゃいます(JICA関係8%、NGO等4%)。

■JICA枠UNV(国連ボランティア)制度

 JICAは、国連ボランティア計画(The United Nations Volunteers Programme)と提携し、JOCV経験者のUNV派遣のための特別枠制度を設けています。UNVの詳細は当コラムの第1回,第2回で紹介しています。本制度は、以下の条件を満たされた方が、応募できます。
○青年海外協力隊員または日系社会青年ボランティアとして所定の任期(2年間)を終了された方
○オファー受領後、3ヶ月以内に赴任が可能な方
 なお、青年海外協力隊または日系社会青年ボランティアに現職参加された方は、応募の対象としません。また、制度の趣旨に鑑み、40歳前後までを目安に年齢も加味して審査いたします。

 以上のように、青年海外協力隊(JOCV)は、国際機関への就職を希望する皆さんが職歴を積む場として貴重な機会を提供してくれます。当センターが実施するジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)派遣制度でも、JOCVでの経験は応募に必要な2年の職歴に算入できます。国際機関で働く―ことはじめ―として、是非、青年海外協力隊での経験を取り入れてみてください。

JOCVにご関心ある方は、是非、以下のURLから情報を入手して準備されることをお勧めします。
https://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/

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 当センターのHPやfacebookには、国際機関で働きたいと思う皆様のために必要な情報、様々なイベント情報、最新の国際機関の空席ポスト情報を紹介していますので、一度アクセスしてみてください。

国際機関人事センターHP http://www.mofa-irc.go.jp
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