グローバルキャリア塾 連載コラム

異文化体験おもしろ話 (第5回)

第5回:イギリス料理の「美味しさ」を徹底分析!

株式会社ナバ
代表取締役

高田 容冶(たかだ よしはる)

東京都出身。米国カリフォルニア州ウッドバリー大学を中退して21歳で起業。以来、3件のベンチャー企業を設立。現在(株)ナバ代表。約25年間最先端の精密計測システムの開発を通じて日本の工業製品の品質管理に注力した後、1993年に日本でインターネットの商用サービスが始まったのを受け、情報の品質管理に移行。IT活用などを通じて世界の中小企業や職人の市場開発、国際化支援活動を展開中。

株式会社ナバ

(2009年9月1日掲載)

前回のコラムで「イギリスの食事は美味しい」と書いたら、友人から「やはりイギリスの食事は不味い!」という反論がきたので、今回はムキになって、さらにその反論に反論することにします。

イギリス料理がまずいと思われている理由

最初に断っておきますが、私は自他共に認める食通です。単に美味いものが好きなだけでなく、料理を作らせてもプロ級の腕前だと自負しています。実際、30歳のときに1年間ばかり副業でレストランを経営し、自らも厨房に立っていたこともありますし、中学3年生のときにガールフレンドのために作ったチーズオムレツが絶賛されて以来、今でも時間を見つけてはオードブルからデザートまで何でも作ります。(私の作るザッハトルテなどはどこのケーキ屋のものよりも美味い・・と自分では思っていますし、たった5種類のスパイスだけで作る本格的なインドカレーは私の妻曰く「今まで食べたあらゆるインド料理店のカレーを凌ぐ」そうです)

さらに、私の料理は殿様料理ではなく、まず冷蔵庫の中を確認して、そこにある食材でどうやって美味くて栄養価の高い料理を作ろうかと考えますし、料理と同じくらい片付け(もちろん皿洗い含む)が大好きという「一家に無くてはならない貴重な存在(これも妻の談)」です。

私のコックとしての才能を知っている仕事仲間からは年に数回、パーティーのときにゲストとしてではなくコックとして誘いがきます。誘いをかける仲間は私がサービス精神旺盛で自分が作る料理をみんなが美味しく平らげてくれるのを見るのが何よりも嬉しいという性格だということを知っているのでしょう。

さて、本題に戻りますが、イギリスの食事が不味いという人は、

①美味しいイギリス料理を食べる機会に不幸にも恵まれなかった
②ロンドンなどのお決まりの観光地しか訪問せず、しかもガイドブックに載っているレストランで食べた食事だけがイギリス料理だと思っている
③食材が本来もつ味よりも濃い味付けや柔らかい料理だけが美味いという屈折した味覚に陥っている

のいずれかだろうと思います。

実際に、テレビのグルメ番組を観ていてもレポーターは必ず馬鹿の一つ覚えのように「柔らか~い!」としか言えないし、柔らかい=美味しいという絶望的な味覚しかもっていないようです。
それでは、イギリス料理の宣伝を始めましょう。


イギリス料理は、こう味わう!

まずEnglish Breakfast。コーヒー好きの私でもイギリスでの朝食には必ずミルクティーを注文します。三角形の薄焼きのトーストには紅茶がよく合います。目玉焼きは塩のみ(当然!)、生ではなくフライパンで軽くソテーしたトマトは必須です。料理はバランス!日本人の好きな厚焼きトーストにはパンの旨みも何もありゃしませんし、他の食材とのバランスを台無しにしてしまいます。

ランチやディナーはホテルよりも各地のパブで取るのが一番。一般的には建物がいかにも古く、地元の人で混雑しているパブならばまず間違いないでしょう。パブでの会話に耳を傾けるか、店主の自慢話を聞いてみれば、その日のお薦めの食材が分かります。

イギリス料理は、元々貧しいが故に発達したソースをベースにしたフランス料理などと比べれば素材重視の料理ですから、まず食材ありきです。ハンバーガーに代表される、食文化などとお世辞にも言えない濃い味付けの歯応えのないジャンクフードに慣らされた日本人にとって「柔らかくない、味の薄い」料理が出てきたら私なんかは大喜び。じっくり噛み、食材のもつ旨みを充分に堪能できるからです。

ステレオタイプも料理を楽しむには禁物。最初の旅行で滞在先のホテルのオーナーが日本人ゲスト用にと特別に作ってくれたライスプディングを初めて食べたときは一口目こそちょっと驚きましたが、これも実に美味しいものです。地方の特別料理に出会ったときも然り。一度は、あるパブでその店の特別メニューということで出されたDevil’s Steakなる真っ黒なヒレステーキ(上等なヒレ肉にたっぷりと黒砂糖がコーティングされたステーキ)には驚きましたが、これも食べ進むうちに意外と美味でした。

さらに地方に行けば何とも素晴らしい料理に出会うこと請け合いです。南西部のコーンウォール地方に行ったらスキャンピ(アカザ海老にパン粉をつけて揚げたフライ)を食べ、デザートにはコーニッシュクリームたっぷりのカスタードプディングをいただきましょう。(気が遠くなるような美味しさ!)

他にも、ヨークシャー地方の名物料理トード・イン・ザ・ホール(Toad in the hole=型の中にローストした生ソーセージとヨークシャープディングの生地を流し込んでオーブンで焼いた料理)とか、ガイドブックに載っていない美味しい料理には事欠きません。

ただ、私の経験ですが、美味しいローストビーフを食べたかったらレストランよりも家庭でご馳走になるに限ります。ローストビーフも、サーモンパイも、フィッシュアンドチップスも、全て家庭料理であり、日本で美味しい天麩羅を食べたければ家庭ではなく天麩羅専門店に行くのと全く逆に、美味しい料理は家庭、あるいは家族経営のパブにあるというのがイギリス料理の基本だということだからです。

イギリス料理は不味いと主張する輩は、上っ面の観光旅行しかしていないに違いありません!悔しかったら、本来のイギリスグルメ旅行に挑戦してみるといいでしょう。料理だけでなくイギリスの文化や生活、家族の価値観にまで触れられる旅になりますよ。

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