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コラム「インド・ビジネス・レポート」第3回

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第3回:ウダイプルにて

粟野亮二

グローバル・マーケティング・アソシエーション株式会社
代表取締役

粟野亮二

同志社大学大学院ビジネス研究科修了(MBA)。グローバル・マーケティング・アソシエーション株式会社代表取締役。マーケティングを軸に日印間でビジネスを展開している。研究論文やビジネス専門文書の校正、翻訳、海外出版サポート事業(http://www.manuscriptedit.jp)や貿易、インド進出サポートなど。
■URL http://www.global-marketing.co.jp
■E-mail awano[@]global-marketing.co.jp
※[@]を@に置き換えてご送信ください。

ちょうどこの1月に、ビジネスパートナーに会うためにUdaipur(ウダイプル)を訪れた。ウダイプルは、ラジャスタン州にある人口50万人に満たない小都市で、主な産業は観光と大理石だ。

観光では、町の中心部に二つの湖があり、強力な観光資源となっている。「東洋のベニス」や「湖の町」とも呼ばれているようだ。二つの湖の一つであるピコラ湖の周りにはホテルが立ち並び、湖上にもホテルやレストランが浮かぶように建っている。湖上のホテルへは、岸にある指定の船着き場から渡ることができる。歩いているとよくカップルを見かけたが、ハネムーンで訪れる客が多いようだ。湖にある建物の中で一際存在感を放っていたのは、湖上のタージ・レイク・パレスと湖岸のシティ・パレスだ。それらは、元々ウダイプルを治めていた王(マハーラーナー)の宮殿だったものをそのまま利用しているため当時の佇まいが残っている。

大理石と言えば、インドではタージマハルが大理石建築として有名だが、その大理石もウダイプルのあるラジャスタン州産のものが使われている。現地の大理石彫刻を扱っている会社を訪れて話を聞く機会があったが、彼らは、大理石の彫刻や家具、インテリア全般を海外に輸出している会社で、中東のモスクの内壁や彫刻を製作したり、欧米の富豪の別荘の庭を施行したりしている。インドの大富豪の1人であるリライアンスの会長ムケシュ氏の自宅ビルにも納品した実績があるようだ。(参考までにその自宅ビルをインターネットで見てもらうと面白い。自宅と言うよりまるで会社のビル)日本の仕事は未だ受けたことがないようだったが、もし興味があれば是非ご連絡ください。

もう一つ、これは、私のビジネスパートナーが携わっている仕事だが、ラジャスタン州全体としてグリーンエネルギーに力を入れているようだ。彼らが扱っているのは風力発電で、チェンナイのあるタミルナドゥ州は既に有名だが、このラジャスタンでも力を入れているようだ。ご存知の通り、インドの電力事情は厳しいものがあるが、これからは国を挙げてグリーン発電を推進する動きが活発だ。

美術館

さて、仕事の合間に、ホテルに隣接する美術館を訪れた。ここも宮殿がそのまま美術館になっており、ウダイプルの歴史とそれにまつわる美術品が数多く展示されている。その中に下の写真のようなものを見つけた。一見、お風呂かと思ったが、そうではなく、マハーラーナーに謁見に訪れた他国の諸侯が献上した宝物を入れていたとのことだ。当時はこの入れ物に溢れんばかりの黄金が満たされていたようだ。そこで一緒にいた友人が、マハーラーナーはこの宝物を全部自分のものとするのではなく、3割を自分のものとし、残り7割は自国の貧しい民に配っていた説明してくれた。マハーラーナーは、インド独立後に権力を失ったものの、絶えることなくその系譜は続き、今なお地域の人たちからも親しみを持たれる存在になっているようだ。

宝物入れ

今回会った友人は、上述したように、風力発電に関係する仕事をしている。彼らと食事をしている時に話しに出てきたのは、彼らが携わっている発電プラントの土地を取得するにあたり、その土地の一部で、貧しい人たちが働ける仕組みを作っているとのことだ。ただ、お金を配るのではなく、仕事を創り出して彼らに従事させ、彼らが稼げる仕組みを作るとのこと。マハーラーナーの持っていた社会貢献の精神は、現代になってウダイプルでビジネスを行う彼らの心の中にも受け継がれているようだ。

ビジネスパートナー

ちなみに、現在の王は、所有する宮殿をホテルや美術館などにして、ビジネスを成功させている。やはりインド人、王様でもビジネスには強いようだ。



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