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コラム「国際支援と留学」第2回

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第2回:「自立」を支える仕事〜スリランカからスーダンへ

山中嶋 美智さん

特定非営利活動法人ジェン(JEN)

山中嶋 美智 (やまなかじま みち)


2006年より、海外事業部プログラムオフィサーとして、レバノン、ケニヤ、スーダン、アフガニスタン、スリランカに勤務。今年2月にスリランカでの約2年間の勤務を終え、次に向かうはスーダン。「スリランカで積んだ経験を、スーダン事業に活かしたい!」

2006年より、NPO法人ジェンで働いています。日本の大学を卒業後、2年半程、IT関連企業に勤めましたが、その後、国際協力の仕事を目指してイギリスの大学院へ留学し、社会開発学を学びました。大学院卒業後、ジェンに就職し、東京本部や海外の事業地でプロジェクトやスタッフの管理を行っています。これまでに、東京のほか、レバノン、ケニヤ、スーダン、アフガニスタン、スリランカに駐在しました。この2月にスリランカでのプログラムオフィサーとしての勤務を終え、4月から、スーダンでの勤務が始まります。

ジェンは、紛争や自然災害の被害を受けた場所で、被災した人々が元の自立した生活を取り戻せるよう、「心のケアと自立の支援」をモットーに、世界各地で緊急支援から復興支援までを行う国際協力NGOです。ジェンの支援は、「与える」支援ではなく、ひとりひとりが本来持つ自立の力を引き出す「支える」支援です。事業が終了しいずれジェンが去った後にも、現地の人びとの力で自立した生活を持続して営んでもらうためです。そのため、支援活動においては、現地のスタッフや地域住民の方々が主体となって、活躍してもらうことが重要です。

先日まで勤務していたスリランカでは、自分を含め本部から派遣された2名の国際スタッフと合計20名の現地スタッフが働いています。中心都市であるコロンボの拠点に加えて、2つの事業地に2つの現地事務所があり、それぞれに専属のスタッフがいます。支援活動を効果的に実施するために、業務の大半を現地スタッフに任せています。

ジェンのモットーは「自立の支援」です。緊急支援で配布する支援物資さえも、支援対象の人々が経済的にも精神的にも自立した生活を取り戻せるように支えるツールとなることを目指しています。たとえば、漁業を生業とするコミュニティに対して、津波と紛争の被害で失われてしまった漁業用のボートを配りました。ボートをコミュニティの資産として共用し、それを利用してコミュニティの発展を促すワークショップなどを開催しました。こうして、地域の人びとのキャパシティ・ビルディング(能力開発)を行います。

また、漁網は、新品を配るのではなく、漁網の材料を配って作り方のトレーニングをします。そうすることで、地域の人びとが自分たちの手で傷んでしまった漁網を修繕することができるようになり、その技術が直接的な収入の手段になることもあります。このように、ジェンが活動を終えた後も支援の効果が継続し、人びとの自立を支えていきます。

プロジェクトを成功させるために重要なのは、ジェンのミッションとビジョン、つまり「どういうアプローチで支援することをよしとするか」という認識を、現地のスタッフたちと共有することです。言い換えると、それさえ共有できていれば、進む方向が大きくぶれないため、現地スタッフひとりひとりが自分自身で判断できるようになります。彼らが育つことで、本部の負担が減るため、最小の投入で最大の効果を得ることができます。

このように認識を共有するためのコミュニケーションには、留学で身につけたことがとても役立っています。ミッションやビジョンのような抽象的な概念を、自分とは違う文化や環境で生きてきた人に伝えるという訓練を留学生活の中で培うことができました。100カ国以上の国からの留学生がいる大学で学んだことは、今の仕事をするための大きな糧となりました。



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