国際派アスリートたち (第6回)
第6回:イタリアと日本のハーフ:ケイ・コッツォリーノ選手
スポーツコラムニスト/マーケティングジャーナリスト
竹内 博信
大学卒業後、外資系メーカー、市場調査会社などに勤務。主にマーケティング業務に従事する。その傍らでオブザーバーとして数々のスポーツを取材、アスリートとの親交を深める。彼らの半生を描いたノンフィクション小説を上梓予定。趣味は旅行、観劇、映画鑑賞他多数。
(2010年11月10日掲載)
こんにちは。竹内博信です。
秋も深まりレースシーズンは閉幕を迎えつつあります。
今回はお父様がイタリア人、お母様が日本人のケイ・コッツォリーノ選手を紹介します。
ケイ選手は1987年生まれの23歳。
端正で甘いマスクで女性にも人気の高いケイ選手ですが、話をうかがってみると素性は気骨あるナイスガイでした。
「日本で生まれ、幼い時からインターナショナルスクールに通い、学校では英語、家では日本語を話していました。
中学生の時にカートを日本で始めて、全日本選手権ジュニアにも参戦していました。同期には大嶋選手、塚越選手も走っていました。僕にはイタリア人の血が流れているのですが、そこまでの経歴からか、僕にはイタリア人の気質が足りないということで中学・高校はイタリアで生活しました。」
ハーフ、ということで幼い頃から国際感覚が育まれる環境で生活してきたケイ選手。レースの世界でステップアップすべく、イタリアに渡った時の経験を語ってくれました。
「とにかくイタリア人を始めヨーロッパのドライバーはファイティングスピリットが前面に溢れ出ていました。僕のドライビングはまだまだ、もっとプッシュしなさい。とよく言われました。レースというのは何よりも強い気持ちが大切、ということを改めてイタリアで学ぶことが出来ました。」
イタリアで貴重な経験を積んだケイ選手でしたが、ドライビングスキルだけでなく、タフなメンタリティも培われたとのことです。帰国後、19歳の時にフォーミュラ・トヨタというカテゴリにおいて、年間3勝を上げシリーズチャンピオンに輝きます。そして全日本F3に2年間参戦した後、今年から国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンに参戦しています。
シーズン序盤は「壁にぶつかった」というケイ選手。
しかしイタリアで学んだ"レースに必要な強いメンタリティ"を常に思い返し、10月に開催された第6戦ではルーキーにおけるシーズン最上位4位でフィニッシュしました。
この一年間で成長著しいケイ選手に将来の目標を聞いてみました。
「将来、海外に出てみたいという気持ちは確かにあります。ですが、僕は海外ではまだまだ無名でまずは国内で結果を残す必要があります。結果を残して状況が整ったらヨーロッパに行きたいと思います。というのは、フォーミュラ・ニッポンはヨーロッパで開催されているGP2よりレベルが高いのです。
GP2は若いドライバーが多く、1,2年参戦してステップアップするケースも多いのですが、フォーミュラ・ニッポンは何年も参戦しているドライバーがたくさんいてハイレベルです。ここで好成績を残し続け、”僕は世界を目指しています”というアピールをしていけば将来、F1も夢ではないと考えています。」
澱みの無い表情で語ってくれたケイ選手。
11月に開催されたJAF GRAND PRIX FUJI SPRINT CUPにおいては予選で見事にポールポジションを獲得、観客からは大声援が送られました。
イタリア人と日本人のハーフであるケイ選手。
これから日本人の強さ・美しさを国内に留まらず海外でも表現していく。そんな日を心待ちにしています。
<写真提供:ex-sports.jp>
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