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コラム「勝ち組の法則〜中国で稼げ!ガラパゴスJapanからの脱却〜」第5回

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グローバルキャリア塾・連載コラム

勝ち組の法則〜中国で稼げ!ガラパゴスJapanからの脱却〜

> > 内山 雄輝さん

第5回:ユートピア

内山 雄輝さん

株式会社WEIC
代表取締役社長

内山 雄輝

静岡県出身。早稲田大学卒業後、早稲田大学発ベンチャー企業(株)WEICを設立。中国語eラーニングシステムを開発提供。2008年に上海現地法人を設立し、中国人向け日本語eラーニングの提供及び中国進出コンサルティング事業を展開。MIJS(http://www.mijs.jp/)海外展開委員会副委員長、日本人初の中国成都市ソフトウェア協会顧問を務め、事業家と日中IT業界コネクターの両面で活躍中。

7月12日に中国から戻ってきた。最近は日本が忙しく、中国へ行く機会は、月に1週間ほど。私は四川省成都市政府機関の顧問と日本の上場企業数社の中国戦略顧問の職を兼ねている関係で、日本→上海→成都の往復が多い。

実はこの日本・上海・成都の行き来は、日本と中国の差、中国の本質を体験できるルートで大変興味深いと思っている。
日本→上海は約2000キロ、上海→成都も約2000キロ、日本から上海と同じ距離を上海から西に飛ぶと成都に着く。

先週成都で食事をしていた際に、同席していた中国人から、こう聞かれた。
「あなた、世界の色々な所に行っているけど、どこが一番好き?」
突然聞かれて、私のとっさの一言は、
「日本かな〜」
その後の返答が面白い、
「そんなの当たり前じゃない、祖国が一番居心地いいのよ、私だって、一番好きなのが中国なんだから・・・(その後色々な会話が続く・・)」

*****

中国は、西に行けばいくほど、日本人の想像するだろう中国になる。端的に言うと、最新型のITデバイスや最新型の車が走る昭和40〜50年代の日本のような感じだ。イメージいただけるだろうか?
トイレは臭いし、ビルの内装は古いし、作りも怪しい、町の整然さやマナーレベルは低いが、人々に活気があって、これから発展するんだと意気込む熱気に包まれている。

どんなところだって、祖国がユートピアであるに違いないが、ユートピアにする為には、努力が必要になる。日本も中国も抱えている問題は大きい。

日本は深刻な財政赤字を抱えている。海外での売上高は増え続けているが、海外での各分野におけるマーケットシェア率は下降する一方だ。例えば、DVDプレーヤーは1997年の日本の世界市場シェアは90%以上だったが、2006年では20%以下だ。カーナビなどは2003年の世界市場シェアは100%だったのに、2007年では20%まで減少している。日本の財産であるモノづくりが韓国・台湾企業にとって代わられているのだ。これは、海外展開戦略に問題がある。日本国内での成功事例にとらわれすぎ、グローバル市場展開のためのグローバル人材育成を怠った日本企業の結果だ。

中国はどうだろう、経済成長戦略を重要視しすぎた結果、貧富の差が拡大した。しかし、豊かになった人も多く、大学に行く若者が多くなったが、急激にホワイトカラーが増えた為、ホワイトカラー向けの職業が足りなくなり、就職が非常に厳しい状況になっている。毎年600万人の新卒が生まれ、その40%以上が就職難民となっている。工場生産が盛んな為、人数が減少気味のブルーカラーの給与は上がるが、増えすぎるホワイトカラーの給与は低水準のままであるという現状だ。 

さらに、ホットマネーの流入による不動産バブルが生じている。中国での投資の1/3が不動産投資であるともいわれている。結婚前に家を買うことがコモンセンスになっている中国において、父母が多くのお金を払い大学を卒業させ、いい仕事について、家を買って、結婚するという理想が現実に変わることが今の中国では難しくなっている。当然、バブル化した不動産を購入できる若者は少なく、無理して高いマンションを買っても、生活が結果的にどんどん苦しくなる。そのため、人民の不満の矛先が政府に向き始めている。現在天安門事件のような若者の暴動が起こることを政府は非常に心配しており、インターネットなどの規制を強化し国外からの情報の流入を抑えるようにしている。しかし、これがさらに不満を助長させているのも事実である。

*****

我々のユートピアは一体どこなのだろう?これから若者はユートピアを見つけることができるのだろうか?これは、我々80年後(バーリンホウ)世代に掲げられた、国境を越えた共通の命題であり、課題である。

私は、最近少し感じることがある。それは、ユートピアは自分の心の中にあるものなのかもしれないと。心のユートピアに近づけようと努力することで、浮世に生きる我々は自分のユートピアに近づいたかどうかを測るのであろう。「人生は影法師哀れな役者だ、だから出番の間は一生懸命生きるのだ」とシェイクスピアがマクベスに語らせた通りである。

ユートピアは自分のものだが、資本主義社会で生きている関係上、個人であれ、国であれ今後ユートピアに近づくためには、「金」が必要だ。社会保障だって、医療だって、我々の毎日の生活だって、全てお金が必要なのだ。

1400兆円の金融資産に胡坐をかいている時代はもう終わり、我々は海外から稼がないといけない。外国人を日本に呼び込みインバウンドを活性化させないといけない。そのためには、我々が世界を知る必要がある、グローバル人材となる必要がある、グローバルに興味を持つ必要がある。もう日本は一人では生きていけないのだから。



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