国際機関で働きませんか？　（第2回）

国際機関人事センター長の阿部智です。第1回目の最後に、国際機関への就職には主に3つの方法があるとお伝えしました。それは、①「空席公告」、②外務省が実施する「JPO派遣制度」、③国連事務局が実施する「YPP試験」です。本日は、この「空席公告」についてお話しします。

■空席公告とは？

「空席公告」とは、国際機関職員の退職、転任、転出あるいはポストの新設によってポストに欠員が生じた場合に、国際的に公募されるものです。応募したい空席ポストがあり、資格要件を満たしている場合には、所定の応募用紙を各国際機関のウェブサイトから入手し、記入の上、各国際機関に直接応募します。

■空席公告はどこに掲載されている？

空席公告は各国際機関のHPで随時掲載されています。通常、WEBサイト上で、Job, Employment, Recruitmentなどの項目（これは国際機関ごとに呼び方が違います）がありますので、そこをクリックすると空席公告の一覧が掲示されます。そこから、自らの条件に合うポストを探し出し、応募書類を英語で作成し、オンラインで応募します。応募した後、国際機関による書類選考が行われ、それにパスすると面接があります。面接といっても、その多くは電話又はスカイプを使って行われるため、わざわざ国外へ面接に行く必要はありません（勿論、直接呼ばれる場合もあります）。書類選考を通過しないことには先には進めませんので、如何に英文の履歴書を上手に書くかが実は重要です。（英文履歴書の書き方については、別の機会にお話したいと思います）。

■空席公告の応募のポイント

まず、応募するには、自分にあったポストを自分で探し出す必要があります。空席公告は常時何百と掲載されています。応募を検討するにあたっては、職務内容は自分の希望と一致しているか、学歴，職歴の必要条件を満たしているか等を確認する必要があります。また、日本的感覚からするとあまり同時に複数のポストに応募することに腰が引けてしまうかもしれませんが、同時並行的に複数のポストに応募することは決して珍しくありません。一つのポストの採用の結果が判明してから、次のポストに応募する必要は全くありません。自分の志望と大体の方向性が合っていれば、積極的に応募されては如何でしょうか。

■便利な国際機関人事センターの「最新の空席情報」

行きたい国際機関が一つなら、一つの国際機関のＨＰをみれば良いのですが、行きたい国際機関が複数ある場合、また、機関よりも分野や職種で選びたい場合には、一つ一つの国際機関のHPを確認するだけでは十分でないこともあろうかと思います。
国際機関人事センターでは、2週間ごとに主要な国際機関（約50機関）の空席公告の最新情報をまとめてＨＰにupしていますし、upしたことを「メール配信」やfacebookでお知らせしています。

ご興味のある方は、是非、メール配信登録（http://www.mofa-irc.go.jp/vacancies/menu.html）して頂いたり、facebookに「いいね！」して頂ければ幸いです。

なお、この国際機関ポスト情報についても昨今の状況を反映して、偽メールや「なりすまし」メールが送られてくる事例が発生していますので、ご注意ください！

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