ぽっかぽか大連だより (第7回)
第七回: 中国はマッサージの本場?
(2008年8月1日掲載)
「日式按摩」「日式マッサージ」こんな看板を大連の至る所で目撃する。大連にはマッサージ店が本当に沢山ある。それも「日式」つまり日本式と呼ばれる日本から逆輸入したマッサージ店が多いのだ。「中国といえばマッサージの本場なのに、どうしてわざわざ日本から?」と来中当初は不思議に思ったが、日本人をはじめ外国人が多く住んでいるため、マッサージの好みも外国人向けにアレンジしたものの方が多いのかもしれない。
そんなわけで今回は、大連のマッサージ店調査報告。和平広場付近にある、とあるマッサージ店。つい先月オープンしたばかりでまだ新しい木の匂いがする。「足裏マッサージで1時間いくら?」「38元だけど今はオープン価格で30元」とかなり良心的。アジアンテイストな店内は清潔で、間接照明が落ち着く。
「今日は僕が担当します」と出てきたのはかなり若い男性・・・というか男の子。少しイケメン。そういえばさっきまで店の前でサッカーをして遊んでいた男の子がいたが全員店のマッサージ師だったらしい。
まずは足を香りのついたお湯につけた。このお湯がかなり熱い。でも熱いほうが効くような気がして我慢。足を温めながら、頭から肩まで丁寧にマッサージをしてくれる。以前、時間がない時に30分だけでお願いしたことがあったが、その時しきりに「1時間のほうがいいからそうしなよ」と言われた。30分だと頭や肩のマッサージができず、頭からほぐしていかないと治療にならないそうだ。なるほど、今までマッサージは単なるリラクゼーションであったけれど、中国では「治療」の意識を持ってやっているのだ。さっきまで若造となめていたマッサージ師が「医師」に見える。
治療が足裏に移る。「痛い?」と時々力を調節してくれ、日本語はほとんどわからないながらも、「胃が悪いみたい」「パソコン使う仕事?」とポツポツと会話。血の巡りがよくなって極楽気分でついウトウトしてしまう。痛いところもあるけれど、身体のどこかに効いている気がする。最後に足全体のストレッチをしてくれて治療終了。「しばらくゆっくり休んでてね」とほのかに甘いお茶を出してくれた。
かなり充実した1時間だった。立ち上がるとビックリするほど全身が軽い。なんとなく足が細くなった気がする。これは毎日の暮らしで中国のパワーに挫けそうな時、会社帰りの癒しになりそう。これで寝る前にビールでも飲んでぐっすり・・・と、これではせっかくのマッサージも意味が無いかな。
(レポート:HAO大連校 受講生 鈴木ゆり子)
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