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コラム「ニッポン人のさとり方」第52回

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第52回 そのとき自分が思ったことについて

松岡 祐紀さん

株式会社ワンズワード
代表取締役、写真家

松岡 祐紀

19歳でスコットランドのエディンバラに留学。NYにてスタジオアシスタントを経験した後、ロンドンに在住。帰国後はフリーランス・フォトグラファーとして活躍。2009年にノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス氏の「ソーシャルビジネス」という理念に感銘を受け、株式会社ワンズワードを起業。レッスンの質の高さを売りにしたオンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を立ち上げる。

2011年よりブエノスアイレスへ移住、さらに第三の故郷としてメキシコシティに居住。2014年3月に中南米・南米の英語学習者のためにスペイン語版ポルトガル語版英語版のオンライン英会話スクールを開設。現在は、ブエノスアイレス、メキシコシティ、日本を行き来して、ソーシャルビジネスの理念の普及と事業拡大を目指している。 >>詳しいプロフィールを読む

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いつのころからだろか、自分は人に与える人間になりたいと思ったのは。
強烈に意識にしたのは、19歳のときにオスカー・ワイルドの「獄中記」を読んでからだとは思う。


教会内部


自分の人生に最も影響を与えた本を一冊選べと言われれば、もしかしたらこの本を選ぶかもしれない。

獄中記を読んでから20年近く経って、自分自身がいかにその影響を受けているか思い知った。
ただ、世の中の多くのは人はギブアンドテイクを基本としており、牧歌的に「与える人間になる」と考えている人間は、どんどんとカモられ、衰退していくのも事実だ。

今までのプライベートの関係、それに仕事での関係を関係を考えると、こちらが相手よりもより多く与えた場合、その関係は少しつづ壊れ、最後には崩壊する。それが繰り返し起こっており、今年は仕事で最も信頼していた人たちにもある意味裏切られた。

そうしたことがあっても、それでも与える人間として生きていきたいと思う。
相手に裏切られたと思うのは自分がまだ未熟の証拠だ。もっと成熟し自分自身が豊かになれば、そのような気持ちも持たなくなるのではないだろうか。

それが獄中記の教えであり、オスカー・ワイルドが「幸せな王子」で描こうとしたことだと思う。

そうして、世の中には純粋な悪意を持つものも存在しており、彼らが巨大な悪意を持って行えば、たいていのことは成就してしまう。世の中の多くの人は、そこまでの悪意を想像していないからだ。そういう人たちには出来る限り関わりを持たないのが得策だ。そうして、またなぜか自分の人生にはそういう人たちも繰り返し登場してくる。

これはカルマなのだろうかとさえ思う。
インド哲学では「カルマとは克服すべき業」であり、それらを克服しない限り、繰り返し現れるという。ということは今までの自分の対処方法は完全に間違っていたということだ。

人に与えるということは、人をある意味甘やかすということでもある。
自分自身を律することが出来る人間は、世の中にはそんなに多くない。そして、時間が経つと、本人たちにとってはそれが当たり前となるので、いずれ感謝さえされなくなる。

今年学んだひとつとても重要なことは、彼らが持っている価値以上のものを彼らに決して与えてはいけないということだ。もちろん、「彼らの価値」とはとても抽象的な観念であり、そのなかには当然将来性という要素も含まれるので、今現在の姿ではなく、彼らの未来も見通すことも必要だ。

そして、結論的には人はけっして未来を見通すことが出来ないので、個人個人にそこまでのことを期待するのは不可能だということだ。たぶん、自分の根本的な問題は人に多くのことを期待し過ぎているということだろう。誰もそこまでのことは考えていないということだ。

だらだらとくだらないことを書いてしまった。

ただ最後にひとつ言いたいことは、それでも世界は美しいし、個人の思惑とは関係なく、世界は回っていくということだ。世の中の人が考えるいる多くのことは本当に些細な取るに足りないことであり、明日にはなれば忘れ去られる。

そのことを自覚しつつ、少しでも自分のカルマを今後は解消出来ればと思っている。



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▼バックナンバーを読む

  1. ステップ1: さとり方の心構え
  2. ステップ2: さとるということ
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  4. ステップ4: さとった人たちとは
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  7. ネイティブスピーカー並に英語が話せるようになるか?
  8. 語学学習に役立つ自己否定について
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