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グローバルキャリア塾 連載コラム

中学高校ボーディングスクール留学 (第15回)

第15回:教育のパラダイムシフト(4) リーダーシップを考える

株式会社E-Concierge
代表取締役

斉藤 克明 (さいとう かつあき)

1981年より一貫して海外の初等・中等教育コンサルティングに携わる。1999年、中学・高校留学ガイドを出版。 2001年、日本人初のアメリカに本部を置くIECA(教育コンサルタント協会)のメンバーとなる。E-Concierge代表取締役、海外留学協議会副理事長。

株式会社E-Concierge

(2015年7月15日掲載)

ボーディングスクールの生徒指導の中には必ずリーダーシップ教育が含まれています。リーダーシップというと率先垂範してグループを引っ張っていくというイメージがありますが、彼らのそれは国立公園でのキャンプ生活3日間などからスタートして、学校生活を終了するまでに、テーマを決めたスピーチを全校生徒のミーティングで行う、下級生の世話、生徒が企画するボランティアイベントの役割を担うなど、必ずしも人の上に立つことではなく、人を支える、人に感謝する、人の役に立つことを実践するといったものです。

日本の場合、中学、高校時代、最高学年の生徒は夏休みまでに学校活動を引退するのが普通ですが、ボーディングスクールでは、学年が高まれば高まるほど、学校社会における生徒の役割や責任は増えていき、引退はありません。なおかつ、アメリカの大学受験は最上級生になる9月から翌年の1月くらいまでが一番忙しい時期です。この時期に、SAT(英語、数学を基本とする学力試験)を受け、出願書を作成し、国語系、数学系、そして学校管理系の先生への推薦状作成依頼をして、出願校への訪問もするのがアメリカ式受験です。
テストの結果がほぼすべてである日本の受験に対して、アメリカのそれは学力、社会性、そして個性の総合評価なので、高校時代の学校の学習は手を抜いて、ただただ試験日にむけてモーレツな勉強に没頭するということができません。

引退がない代わりに、自分が歩んだリーダーシップ教育への足跡は、出願の際の志望の動機や社会活動実績で評価されることになります。

ある日本人留学生は、ボーディングスクールの最後の年、卒業を控えた生徒を集めて旅行が計画されましたが、それに参加しませんでした。その理由は、本人が所属しているスポーチチームでどうしてもレギュラーメンバーとして出なければいけない試合がその日にあったからです。
もちろん、鬼コーチに試合に出ることを強要されたからではありません。チームの東海岸地区リーグの優勝をかけて本人は、自分が出なければ、それに期待する多くの人を悲しませることになるという自らの判断によるものです。

これも広義な意味でのリーダーシップと言えないでしょうか。長い人生を俯瞰した場合、受験で社会的な役割をあえて免除されるよりも、学年に応じて責任ある行動を自分で判断する英語圏式教育は、それを受ける生徒にとってより印象深いものになるかもしれません。

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