起業家のアメリカ留学回想録 (第2回)
第2回:英語が分らず苦労した半年間
ユナイテッドピープル株式会社
代表取締役
関根 健次
高校卒業後、アメリカの大学へ進学。卒業後は日本に帰国。2002年に26歳の時に起業。現在、ユナイテッドピープル株式会社代表取締役。世界の問題解決を目指すソーシャルビジネスを展開。イーココロ!を運営している。
(2007年8月15日掲載)
アメリカへの進学を決めたものの、肝心の英語についてはそれまで特別に勉強をしたということはありませんでした。ですので、いきなり入学しても自滅行為だろうと思い、留学前の半年間は英語学校に通いました。さらに入学直前の夏には、留学相談所の主催するサマースクールに1ヶ月ほど参加し、入学に備えました。
そんな準備を経て、ついに入学しました。「なんとかなる」「成せばなる」なんて楽観視しておりましたが、授業初日でいきなりショッキングを受けました。意気込んで参加した、初めての授業。事前の勉強もむなしく授業には全然ついていけませんでした。それは初日だったからよしとしても、その日の宿題が何だったかすらも理解できなかったのです。授業の後、教授の部屋をそっと訪れ、宿題の内容を聞かなければならなかったことは、恥ずかしくて仕方ありませんでした。
入学当時は勉学に没頭する余裕などなく、とにかく英語の習得に苦労する日々が続きました。そんなある日のことでした。冬はとてつもなく寒くなるキャンパスで、ひどい風邪を引き、何日か寝込んでしまいました。すると授業を休めば休むほど、読まなければならない論文や本の量が増えるんですね。1日70ページのノルマが、3日後には210ページになるのです。この時はもうダメかもしれない、やっていけないかもしれないと思い、真剣に悩みました。
そんな時、相談に乗ってくれたのが日本人の先輩学生でした。同じような経験をした経験則から、「一気にやろうとせず、コツコツとムリしない範囲でやるしかないよ」といったアドバイスをもらい、気が楽になったことを覚えています。それ以後、半年もたった頃、つらい時期を乗り越えられた感覚が得られました。最初の半年さえ踏ん張れば何とかなる。今はそんな風に思います。
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