グローバルキャリア塾 連載コラム

NZで見つけた最良の教育 (第3回)

第3回:ニュージーランド英語ってどんな英語?

エバコナ EVAKONA
学校長

マクリーンえり子

1950年、東京生まれ。大学卒業後に1年間イギリスに滞在、帰国後は海事広報協会の旬刊紙「海上の友」記者。結婚して3人の子をもうけるが、1989年に母子4人でニュージーランド(NZ)に渡り、その後NZ人と再婚。1990年から地元の公立高校で日本語教師として教える。2001年に退職し、高校に隣接した場所で、NZの大学や高校に留学を希望する生徒たちのための準備校・補習校として語学学校EVAKONA(エバコナ)を開校する。2008年8月には共同通信社発信、日本全国34紙で掲載中の「日本遠望」でその教育活動が紹介された。ニュージーランドから電話、スカイプでの無料教育相談も受けている。

EVAKONA

(2009年7月1日掲載)

Part 1 他の英語圏の英語との違い

世界の中で英語を母国語としている国は意外と限られている。今回は私の体験からそれぞれの英語圏で使われている英語とニュージーランド英語の違いを述べてみたい。

まず日本人にとって一番親近感があるのがアメリカ英語だろう。第二次世界大戦後、日本がアメリカの配下になって以来、日本人にとって「外人」といえばアメリカ人だったし、戦後から今まで日本の学校で教えられてきているのもアメリカ英語だ。とはいってもアメリカは広いので、どこのあたりのを標準アメリカ英語にしているのかは分からない。ニューヨークや東海岸あたりの英語だろうか。

ニュージーランドに長く暮らしているので今ではアメリカ英語を聞くと、結構クセがあるなと私は感じる。ましてや強い南部訛りや黒人特有のアメリカ英語の映画を見る時など理解するのに英語の字幕を要する体たらくだ。しかしそれでもアメリカからのニュースなどで聞く一般的なアメリカ英語(?)は理解に問題がない。

そしてそのアメリカ英語に似ているのがカナダの英語じゃないかと思う。ニュージーランドにはカナダからの移住者も結構いて、かつて一緒に働いたこともあるが、私はいつもカナダ人と会ったとき最初は「アメリカ人?」と思ったものだ。でもカナダも広い国なので場所によって多少話し方は違うのかもしれない。私の限りある経験ではカナダ英語はアメリカ英語に発音が似ているという印象だ。

そして次に大英帝国の英語だが、これは女王陛下の話されるという誉れ高いクイーンズ・イングリッシュは別格として、私は長い間、イギリス英語の標準はBBC英語だと信じてきた。ニュージーランドの英語はイギリスの流れを汲むので私にとってイギリスの英語のほうが分かりやすいと感じていた。しかし数年前にスコットランドに行ったときには困った。英語のトーンが全く違うので分からない。ニュージーランド人の夫には分かるのだから、私たち東京もんが東北ベンを聞いているようなものなのかもしれない。

またイギリスでランカスター出身の女性と話したとき彼女が「バス」のことを「ブス」と発音したときにも私は理解に苦しんだ。そして飛行機の中で隣に座ったアイルランド人の英語も難しかった。イギリスでは日本ほど標準語が徹底しておらず、行く先々でその地方のアクセントが幅を利かせているという印象を受けたのだがどうだろうか。

 

Part 2 キウイー英語対オージー英語

ニュージーランドのお隣のオーストラリアの英語はニュージーランド英語にとても近いと私は思う。私にはオーストラリア英語とニュージーランド英語の違いが
いまだに聞き取れないが、ニュージーランド人やオーストラリア人はちょっと違うという。そしてそれぞれが自分たちの英語のほうが良いと思っているのが面白い。オーストラリア人は「ニュージーランド人は英語のシックス(6)をセックスと発音する」と言うし、ニュージーランド人は「それはオーストラリア人のほうだ」とやり返す。

あるとき私は新幹線のなかでニュージーランドから電話を受けて英語で話していた。電話の後、私の席の反対側に座っていた外人が突然私に「あなたオーストラリアからきたの?」と聞いた。私はニヤと笑って「ニュージーランドよ」といった。彼女は「私と同じオーストラリアからかと思ったわ」といった。このように2国の英語はとても似ているようだ。

私の学校EVAKONAには南アフリカ出身の先生もいるが、彼女の英語はニュージーランド英語とあまり変わらないように私は感じるが、南アフリカではもうちょっとのんびりした感じで話すそうだ。

ニュージーランドは小さい国なのでテレビ番組の大半はアメリカ、イギリス、オーストラリアから買っている。それでニュージーランド人はそれぞれの違うアクセントの英語をテレビや映画で聞きなれている。また移民の国なのでオランダ訛りの英語、インド訛りの英語、中国訛りの英語、日本語訛りの英語などに行き当たることも多い。そのためかこちらで育った私の3人の子供達はどんな強いアクセントの英語も問題なく解するし、オーストラリア英語もきちっと聞き分ける。もちろん彼らの英語は完全なキーウィー英語だ。(こちらではニュージーランドのことをキーウィーという)

今となっては私にとってもニュージーランドの英語は非常に聞きやすいし、ほぼ全国統一の英語で、地方訛りが無いのが外人の私にはうれしい。

私は日本人から「ニュージーランド英語は訛りが強いそうですね」と言われるたびに首をかしげる。「サンデーをサンダイというそうじゃないですか」などと言われる時には「私の学校の先生たちはイギリス人、南アフリカ人、オーストラリア人、ニュージーランド人と色々ですが、みんな素敵な英語を話しますよ」ととぼけることにしている。何を標準にして訛りというのか私には分からない。 

いずれにしても英語は英語である。どこの国の英語が世界の標準になるのか知らないが、ニュージーランド英語の発音は他の国の英語と比べても分かりやすく、世界の標準英語にしてもいいのじゃないかとさえ私は思っている。そしてもちろんニュージーランドで 英語をものにすればどこに行っても困らないことは受けあいだ。

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