グローバルキャリア塾 連載コラム

こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した (第2回)

第2回:初めて実感した国際問題。それが地雷だった

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス
理事長

鬼丸 昌也(おにまる まさや)

1979年福岡県生まれ。立命館大学法学部卒。高校在学中にアリヤラトネ博士(スリランカの農村開発指導者)と出逢い、「すべての人に未来を造りだす力がある」と教えられる。2001年、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の悲惨さと、地雷を通じて見えてくる世界の諸問題の原因を知り、「すべての活動はまず『知る』ことから」と、多くの人々へ伝えるための講演活動を始め、現在では年間100本にのぼる。 同年、「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」をめざすNGO「テラ・ルネッサンス」設立。カンボジアでの地雷除去支援・義肢装具士の育成、日本国内での平和理解教育、ウガンダ北部での子ども兵の実態調査、小型武器の不法取引規制に関するキャンペーンなどを実施。2002年社団法人日本青年会議所人間力大賞受賞。

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス

(2009年7月15日掲載)

前回、高校時代にスリランカを訪れたことが、私がテラ・ルネッサンスを設立する大きなきっかけとなったことを書きました。その後、私は京都市にある立命館大学に進学します。大学時代にも様々な国を訪れることになります。

特に印象深いのが、カンボジアでした。
大学4年生のときに、所属していたNGOでカンボジアを訪れます。カンボジアといえば、長い内戦の影響で疲弊した国だというイメージしかなかったのですが、実際に訪れてみると、人々の笑顔には力強さを感じました。たくさんの観光客を貪欲に受け入れようとする意欲。そして、市場ではたくましく商売に取り組む人の姿。購入を呼びかける人々の声が市場に響き渡っていました。

その力強さに惹かれていたのですが、その後に訪れた地雷原が、その後の僕の人生を変えることとなります。

初めて訪れた地雷原は不思議なぐらい静かな空間でした。
普通、僕たちが生活している空間にはさまざまな「音」があるはずです。 食事をする音。家族や友人、恋人と語らう楽しい声……など多様な「音」が響きあい、人の営みを実感することができます。

けれども、地雷原にはその「音」がなかったのです。
かわりに鳴り響くのは、地雷除去要員(ディマイナー)が使う金属探知機が金属成分に反応したときに鳴る、「ピィィィーー」という甲高い音。黙々と地雷撤去作業を行うディマイナーの息遣い。そして、発見した地雷を爆破するときのあの乾いた音。

人間の生きている実感のまったくしない空間に僕は驚いてしまっていたのです。

▼プロッダーで地雷の有無を確認する

地雷撤去作業

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