こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した (第4回)
第4回:今の自分にしかできないことに注目する
鬼丸 昌也(おにまる まさや)
1979年福岡県生まれ。立命館大学法学部卒。高校在学中にアリヤラトネ博士(スリランカの農村開発指導者)と出逢い、「すべての人に未来を造りだす力がある」と教えられる。2001年、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の悲惨さと、地雷を通じて見えてくる世界の諸問題の原因を知り、「すべての活動はまず『知る』ことから」と、多くの人々へ伝えるための講演活動を始め、現在では年間100本にのぼる。 同年、「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」をめざすNGO「テラ・ルネッサンス」設立。カンボジアでの地雷除去支援・義肢装具士の育成、日本国内での平和理解教育、ウガンダ北部での子ども兵の実態調査、小型武器の不法取引規制に関するキャンペーンなどを実施。2002年社団法人日本青年会議所人間力大賞受賞。
(2009年9月15日掲載)
前回、紹介したクリス・ムーンの優しくも強い言葉は、僕に呼びかけるのです。
「今の自分に何ができるのだろうか?」と。
地雷除去のために、多額の寄付ができるようなお金持ちではありません。
地雷除去のために、特殊な技術を習得しているわけでもありません。
しかも、英語を話すことができないという、国際貢献分野で活動するには、致命的な弱点を抱えているのです。
そんな僕に何ができるのでしょう。
この時の決断を、いまだに僕は詳しく思い出すことができません。
なぜ、テラ・ルネッサンスというNGOをつくろうと思い立ったのか、わからないんです。ただ、クリス・ムーンの言葉を思い出し、「自分に何ができるのか」という問いかけを続けたことで、無意識に「一歩」を踏み出していたのでしょう。
この「一歩」を踏み出した瞬間を振り返ってみると、2つ大切な視点があると思います。
まずは、自分と他人を比較しないこと。
親でも兄弟でも、恋人や友達でも、肉体が離れている以上、他人は他人です。大切なことは、「あの人はあんなことができるけど、私には・・・」と比較せずに、ともかく「自分」にできることを探すこと。顔も性格もみんなバラバラなように、世界に一人しかいない自分のみにできることがあるはずです。
もう一つは、未来の自分と比較しないこと。
今の自分には、経験が足りない。年齢が足りない。と、未来の自分と比較して、今の自分の不足な点を挙げていたら、何もできなくなります。大切なこと、「今」の自分にできるこを探すこと。
厳しい言い方かもしれませんが、「今、やらない人は一生やりません」し、「今、できない人は、死ぬまでできません。」だからこそ、「今」の「自分」にできる小さくてもいいから一歩を、大切に踏み出すこと。一歩の繰り返しで、大きな夢を実現できるようになるのです。大きな変化を作り出すことができるのです。
僕にとっての「一歩」。
それは「伝えること」でした。
まずは、「地雷がどれだけ人々に恐ろしい被害をもたらしているか」を知ってもらわないといけない。問題を、問題だとみんなに認識してもらわないと、その問題を解決しようとする「ちから」が生まれてこないんです。
だから、僕の見てきたカンボジアでの地雷原の様子、地雷被害者の悲しみにあふれた声を伝えたいと思ったんです。
その頃、いろいろなNGOやNPOの活動に、ボランティアとして関わっていました。その時に知り合った人たちにお願いして、最初の報告会を開催してもらいました。総勢10名ぐらいの報告会でしたが、そこが僕のNGO活動の出発点でした。
▼どんな場所でも地雷や子ども兵の話をした
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