シャンハイパスファインダー (第2回)
第2回:ドキドキ、カイガイ
ワンジーテクノロジーズ(株)
代表取締役
Andy JK Wang(眞崎英彦)さん
長崎出身。バックパッカーな大学ライフを満喫した後、大学院を中退し、ベンチャーに勤める。一度、転職し、二社目に入社したベンチャー企業がマザーズに上場する。05年に退職し、ワンジーテクノロジーズを設立。嫁、子供3人、ネコ1匹の大家族。
(2009年5月15日掲載)
グーテンターク。19歳夏。1996年。ロボットコンテスト(以下、ロボコン)に参加する為、ドイツに行った。人生初の海外だった。当時はパスポートも持っていなくて、取得する為に慌てて実家に帰ったのを思い出す。ガイジンさんとまともにクチを聞いた経験も殆どなかった。かなりドキドキしながら、当日の朝を迎えたのを覚えている。出発当日、天候は最悪の台風だった。初めてカイガイに行くという日に、空港に向かう成田エクスプレスが来ねーという事態となり、かなり焦った記憶がある。後で聞くと、スカイライナーは動いていたらしいのだが・・・。
各停を使い、なんとかかんとか成田空港に着いたので、感動もヒトシオ。「スゲー、成田空港、デケーよ。天井が高えーよ!」と意味もなく心ハシャグ感じ。ガイジンもいっぱいだ。初めての出国スタンプにも感動。何を見ても、何をしても、とにかく感動した。田舎から出てきて1年程度のボクには、大変刺激的な10代最後の夏の始まりだった。
緊張しながら飛行機に搭乗した。機内食で「チキンオアフィッシュ?」とか、英語で聞かれたら「ちきん、ぷりーず」と答える心の準備は出来ていたが、スチュワーデスさんは日本人だった。残念。
10時間を越すフライトの後、ドイツのフランクフルト空港に降り立った。初めてのカイガイ。ジブンがガイジンになった。「すげー、オレってガイジンだ」。ロボコンが開催された町の名前は忘れてしまったが、フランクフルトから30分ぐらい南に行った辺りだった。
ブラジル人、アメリカ人とタッグを組んだロボコンは、2週間の製作期間と最終日のトーナメントで構成されていた。前回も触れた通り、2週間に渡ったガイコクジンとの初めての共同作業はとても苦い思い出となった。三人寄れば文殊の知恵とも言うが、バックグラウンドが違うもの同士が集まって、短期間で知恵を生み出すのは難しい。言葉の壁もあった。確かに、言葉は道具で、何を話すかという中身が重要だ。ただ、言葉が話せなければ、相手と同じ目線に入ることすら困難だと思う。
ロボコンから13年たった。ロボコンを通じ「何を得たのか?」と問われると、答えに詰まる。たかだか2週間の経験で何かを身につけられるわけがない。それでも、敢えて過去を結論付けると、ロボコンは「きっかけ」となったと思う。ガイコクジンはウチュウジンと同義だった当時のボクにとって、これはとても大きな経験だった。悔しさいっぱいの苦い思い出ではあるが、非常に楽しかったし、新しい世界はボクの好奇心を大いに煽るものだった。もっともっと楽しい世界があるのではないかと期待した。もちろん、新しい世界を見るには相応の努力が必要だという事も知る事が出来た。
ロボコンを終えた翌日、トーマスクックとユーロレールパスを引っさげ、パリ行きの国際列車に乗った。憧れのバックパッカーデビューだ。
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