シャンハイパスファインダー (第6回)
第6回:カコ、イマ、ミライ
ワンジーテクノロジーズ(株)
代表取締役
Andy JK Wang(眞崎英彦)さん
長崎出身。バックパッカーな大学ライフを満喫した後、大学院を中退し、ベンチャーに勤める。一度、転職し、二社目に入社したベンチャー企業がマザーズに上場する。05年に退職し、ワンジーテクノロジーズを設立。嫁、子供3人、ネコ1匹の大家族。
(2009年12月1日掲載)
パリから、高速鉄道でフランス南部の小さな町、ニースに向かった。大陸の真ん中を抜けていく高速鉄道から眺める景色は広大で永久を感じる田園だ。日本だと北海道ぐらいでしか見られない風景だろう。大変美しかったが、当時、19歳であったボクには、正直、退屈なものだった。
マルセイユで電車を乗り換える時、小高い場所にある駅から眼下に街を眺めることが出来た。その先にある地中海を想像させる太陽に照らされたまばゆい街の景色、この美しさは尋常ではない。田園のフィールドオブゴールドを退屈だと思ったボクでさえ、息をのんだ。
フランス南部の人々はパリのような冷たい雰囲気はなく、フランス語を全く話せない、薄汚いバックパッカーのボクにも親切だった。特に何かをされたわけではないのだが、そんな記憶がある。パリよりも物価は安く、地中海料理はパリで食べた全ての料理より格段においしかった。
ボクらがフランスを想像する時、どうしても、パリをイメージしてしまうが、ほんの一部の断片に過ぎない。中国もそうだが、陸続きの広大な土地を持つ国を、日本と同じ感覚で見てはいけない。多様性があるのだ。
その後、フェラーリが町中にゴロゴロ路駐しているモナコに立ち寄った後、何もかもがイマイチな思い出しか残っていないローマに数泊し(その後、再び、ローマに行ったが、やはりイマイチ)、スイスを経由してドイツに戻った。
ドイツではライン川沿いにある古城ユースホステルに泊まって、ライン川のほとりで、ドイツビールを飲み、ダラダラっとした日を過ごした後、ベルリンに向かった。ライン川というのは、だだっ広い川で、傾斜もないのに、なぜあんなに流れが速いのか、今でも不思議だ。ベルリンの壁が崩壊して7年経っていたが、20世紀最大規模と言われた程、街中が工事だらけで、活気に満ち溢れていた。今の上海や北京のような感じだ。
19歳夏、今から15年も前の初めて海外に出た経験は、世の中は広く、面白く、テレビを通じて知るモノとは全く違うのだという事を知った。10年後の29歳冬、ボクは上海に渡り、起業した。三十而立(三十にして立つ)だ。子供二人を含む、家族を抱えてのちょっとした冒険だったが、ちっぽけなセカイに背を向け、扉を開け、オレノセカイを押し広げるにはよいタイミングだったと思う。
四十不惑に向け、カコを見つめ直し、イマ、何をするべきなのかをよく考えて、先へ進んでいきたいと思っている。
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