グローバルキャリア塾・連載コラム
東京 0120-655153
大阪 0120-952295
グローバルキャリア塾 連載コラム

クロアチアからこんにちわ (第5回)

第5回:微妙な感覚のズレ

ザグレブ経済経営大学
Zagreb School of Economics and Management

純子 スボタ

国際基督教大学国際関係学科卒。1995年より9年間シャープ株式会社に勤務。 海外代理店営業、OEM営業、及び渉外部勤務を経て、2003年より駐クロアチア日本大使私設アシスタントとしてザグレブに滞在。 生け花、茶の湯、着付け、寿司ワークショップ等日本文化関連行事の運営に携わり、クロアチアにおける日本文化理解の向上に尽力。 任期満了後、2007年から1年間、在パリのシャープ・エレクトロニクス・フランスに勤務。クロアチア人と結婚後、2008年2月よりザグレブ経済経営大学に勤務、 同大学のインターナショナルオフィスおよび日本センターの運営に携わる。2010年同大学MBA課程終了。3児の母。
■ ザグレブ経済経営大学 HP: http://www.zsem.hr/

ザグレブ経済経営大学

(2014年4月15日掲載)

クロアチアに住む日本人として時折感じる感覚の微妙なズレ。いわゆる文化の相違に違いないが、笑い話で済む程度のものもあれば、トラブルの原因になり得るものもある。今日は最近感じたそうした微妙な感覚のズレについて紹介してみたい。

縁あってクロアチア人ツアーガイドの通訳をした折のこと。お客様は日本の旅行代理店最大手の役員ご一行様。ザグレブの旧市街をご案内していた際、突然雨が降り始めた。突然の雨で当然傘の持ち合わせがなかった私は何とかどこかで雨宿りでも...と適当な場所を目で追いつつ同行していた。そこでおもむろに鞄から折り畳み傘を取り出したのはツアーガイドの男性。10名ほどのご一行様だっただろうか、その中で一人傘をさし、何食わぬ顔で歩いていた。そりゃ、ヤバイんじゃないの?と内心舌打ちをした私の心を見透かすように、某社長が「これじゃ駄目だ、こんなガイドは有り得ない」と見咎めた。日本人的な感覚からすると、こういう場面では鞄の中に傘があっても取り出さず自分も周りの人たち同様雨に濡れるか、一行の一番「エライ」人に差し出すものなのではないだろうか。

別の機会に講演の通訳を手配した際のこと。講演者と通訳者がそろって壇上にのぼり、さて講演が始まった。あろうことかクロアチア人の通訳者は講演者のすぐ脇に立った。小柄な講演者と並んだことで、下手をするとどちらが講演者なのか見間違えるほど講演者が小さく見えた。特に講演者からクレームがついた訳ではないが、観客として客観的に一部始終を見届けた私には非常に滑稽だった。あくまでもメインは講演者であり、通訳者は講演者の話を通訳するに過ぎない。そうした立場上の違いからしても、通訳者は一歩下がるのが通訳者の心得だと思う。

職場ではこんな例も見られる。お客様が同席する会議の席で、秘書担当の女性がお茶だしをするのは当地でも珍しくはない。その際、コーヒーがのったお盆を書類の上に置くのは勘弁してほしい。私の書類でもご遠慮願いたいが、お客様の書類の上に置かれようもんなら一人でハラハラしてしまう。会議用のテーブルの端から駆けつけて「それはやめて!」とお盆をおき直したい気持ちになる。私が注意をすればよいのかもしれないが、如何せん私は圧倒的マイノリティー、それがどうした?と一蹴されそうで躊躇してしまう。

またよくあるのが名刺の取り扱いに関する感覚のズレ。名刺は両手で差し出し両手で受け取る。こんなことを入社時に教わるのは日本だけかもしれない。日本のビジネスマナーとして教材に載ることはあっても、当地の新入社員が研修時に教わるものではない。ポケットの中で別のメモ用紙と混じっていた名刺を片手で差し出されるのもよくある上、差し出した名刺が無造作にポケットにしまわれるのも全く珍しくない。

まだある。日本の「お見送り」はお客様が角を曲がって見えなくなるまで不動プラスお辞儀が常識だった。日本を離れて10年も経つとシャープの慣習に過ぎないのか一般化できるものなのか判断がつかなくなるが、当地でのお見送りはやけにサッパリしている。お客様をのせた車が発車していないのに携帯を取り出してチェックしたり他の人と話したり色々だ。当然車が角を曲がるまでお辞儀の姿勢を保っている....などという光景はみたことがない。

お互い気持ちよく仕事をしたいものだ。些細な感覚のズレが微妙に仕事に影響することもあるだろう。こうした日本人の繊細さを買ってもらえない時も多々あるが、やはり郷に入っても日本流を通したいと思ってしまうのは頑固すぎるというものだろうか。

この記事をシェアする
  • LINE

お問い合わせはこちら

毎日留学ナビ 海外留学サポートセンター
東京カウンセリングデスク
東日本の方
0120-655153
お問い合わせフォームはこちら
新型コロナウィルス感染予防のためスタッフの交代出勤体制を導入しております。対応にお時間をいただく場合がございますが、何卒ご理解ご了承のほどお願い申し上げます。
月、火、木、金、第1・3土 10:00-18:00
3/24(木)より下記へ移転いたしました。また、5月の営業日は「東京カウンセリングデスクのご案内」にてご確認ください。

〒105-0004 東京都港区新橋1-12-9
ビジネスエアポ-ト新橋 (受付は7階)

毎日留学ナビ 海外留学サポートセンター
大阪カウンセリングデスク
西日本の方
0120-952295
お問い合わせフォームはこちら
新型コロナウィルス感染予防のためスタッフの交代出勤体制を導入しております。対応にお時間をいただく場合がございますが、何卒ご理解ご了承のほどお願い申し上げます。
月、火、木、金、第1・3土 10:00-18:00
※5月の営業日は「大阪カウンセリングデスクのご案内」にてご確認ください。

〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田2-5-6
桜橋八千代ビル6階