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グローバルキャリア塾 連載コラム

支援現場で会った人びと (第8回)

第8回:パレスティナの水

一般財団法人 民際センター

冨田 直樹

1961年生まれ。大学4年の時に起こったエチオピア大飢饉で欧米の学生が次々に支援地域に出かけるのを見て、 いつか自分もと思っていた。サラリーマン時代にパレスチナの難民キャンプ支援をするNGOとかかわったのがきっかけで、 この世界に。現在、東南アジアの経済的に貧しい子どもたちの教育支援をしているNGO民際センターのファンドレイジング事業開発部第一部長。

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一般財団法人 民際センター

(2013年9月15日掲載)

確かスイスのNGOだったと思うのですが、その現地支部のディレクターをしていたパレスティナ人の家に泊まったことがあります。立派なひげをたくわえた彼は、奥さん、子ども、叔母さんら10人を超える家族と暮らしていました。

泊まった翌朝、私が顔を洗う際、彼が小さな水差しを持ってきてこう言いました。

「ナオキはお客だから、最初に水を使ってくれ。ただし、この水で今朝、家族全員が顔を洗い、歯を磨くので、そのことも忘れずに」。

昨日は夜、彼の家に着いたのでよく見えなかったのですが、家の前にある小さな庭の草木はほとんど枯れています。一方、彼の家から約300メートル先にはイスラエル人入植者のしゃれた家が並んでいて、その庭に花や草木が咲き誇っているのが見えます。そのコントラストは、イスラエルとパレスティナの現状を象徴していました。

2013年現在、イスラエル人の人口は530万人、パレスティナの人口は550万人でほぼ同数です(イスラエル内のパレスティナが170万人おり、それをパレスティナ側に加えると、360万人対720万人になります)。私がベツレヘムに滞在していた2000年、イスラエルの人口比率はもう少し多かったと記憶しています。そして、その人口比に対して、水はイスラエル側がコントロールしていて、占有率は8割とも9割とも言われていました。

しばらくして、別の友人に会うため、パレスティナ南部の町、ヘブロンを訪れました。ヘブロンのはずれにある、友人がかつて属していた団体の事務所が入っている小さなビルでトイレに入ったら水が流れませんでした。聞くと、今はタンクに水がないので、水は持参しなければならないと言われました。ベツレヘムにある、私が勤務していたNGOの事務所でも水を購入していました。屋根のタンクに入っている水を常にチェックしていて、水が少なくなってくると近所と共同で給水車を呼ぶのですが、水の値段はイスラエル人が買う際の数倍でした。

水は生命の維持に欠かせません。それだけに、その不公平な分配と足元を見られた不平等な価格は人々の心に憎悪と敵愾心を生むはずです。両者が平和共存するには、日常を被うこうした差別を取り除かなければならないのですが、2000年以降、差別の構造はますます強固になっているように感じられます。

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