グローバルキャリア塾 連載コラム

留学は目的じゃない。夢を叶える手段なんだ! (第2回)

第2回:出会い~そしてもっとオーストラリアが好きになった~

オーストラリア・ビクトリア州 政府 東京オフィス
教育企画推進官

眞田まこと(さなだ まこと)

大阪府出身。社会人10年目にしてオーストラリア留学をし、その後留学エージェントを日本で立ち上げ、その後メルボルンで働く。2006年に帰国して現職に就く。ビクトリア州政府によるオーストラリア留学推進プロジェクト「STUDY MELBOURNE」に携わる。

STUDY MELBOURNE

(2009年9月15日掲載)

留学を始めて1ヶ月もした頃だろうか、自分の英語力のなさ、上達が実感できないジレンマ、そこに追い討ちをかけるように早口で何を言っているのか聞き取れない苦手な先生の授業で、心が折れてしまった。

授業が終わってから1人でトイレの個室にこもって泣いた。中学の時から英語は得意で、自信はあった方だった。オーストラリア留学直前に出会った韓国人とは終始英語で会話が成立した。韓国に来て自分の会社で働けとまで言われて変な自信をつけて行ったのが悪かったのだ。

でも、その苦手な先生が授業以外でも助けてくれた。皆に出す宿題とは別に特別な宿題を出してくれた。同じ学校で先生をしていた、その先生の奥さんまで助けてくれた。新聞記事とカセットテープを渡して、この記事を読んでこのテープに録音して欲しいと頼んだら、嫌な顔一つせず、翌日には録音して持ってきてくれた。ホストマザーも優しく助けてくれた。たくさん話をしてくれて、スクラブルという単語を作って得点を得るゲームもしてくれて、本当の母親のように優しくしてくれた。

後にシェアメイトになった同じ語学学校の別の先生も、シェアメイトとして友達にも紹介してくれ、パーティーにも入れてもらい、悩み事も真剣に聞いてくれた。困ったこと、辛いことがあると、その気持ちを伝えるために、辞書を引きまくってあらゆる表現を調べた。あの時の“伝えたい”“わかってもらいたい”という気持ちが英語力をアップさせたのだと思う。

忘れられない出会いのひとつに、また同じ学校の別の先生でカナダ人のジョンという先生がいた。日本に住んだ経験もあり、皮肉ったジョークが好きな彼は授業中にクラスの日本人留学生だけに、「これを発音してみろ」と言ってReal lemonとホワイトボードに書いた。ほとんどイジメである。

しかし、私があることで悩んでいた時、家にまで電話をかけてきて、「今度飲みに行くぞ」と誘ってくれて、何度も何度も誘ってくれて、悩みを聞いてくれた。そのうちクラスメイト達とも一緒に誘い出して飲みに行ったり、ディナーに行ったり。その後、語学学校を卒業して専門学校に進学しても誘い続けてくれて、彼のクラスの学生達との交流もさせてくれた。彼を通しての出会いもたくさんあった。いつも上級者クラスを受け持つ彼のクラスにはヨーロッパの学生が多く、彼らとの出会いがなければ、その後のヨーロッパ旅行もなかった。

気がつくと周りの誰とでも英語で話せるようになっていて、言葉が通じると色々な壁が簡単に乗り越えられるのだということが実感でき、英語ができるとできないとでは、こうも違うのかと、こんなにも楽しさが倍増するのかと思い知らされた。留学中は大変なことがたくさんあって、辛い思いもたくさんしたけど、周りの人々との出会いのお陰でオーストラリアが益々好きになって、「ずっとオーストラリアにいたい」と思うようになった。

▼ホストマザーと一緒に
(ビクトリア州バララットにある「ソブリンヒル」というテーマパークのような場所で)

ホストマザーと一緒に

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