グローバルキャリア塾 連載コラム

本気で世界で活躍したいと思う君へ ─ グローバル人材として必要とされるには?─

第2回:軽視される異文化理解能力ー流暢な英語=グローバル人材?ー

World Unite Japan株式会社
プログラム開発マネージャー

辻 望実

World Unite! International teamの一員として教育プログラムの企画・運営・開発・販売・マーケティン グなど、タンザニア・ドイツ・南アフリカ・ギリシャ・アメリカ・イギリス・日本等の世界各国の顧客やパートナー企業と共に様々な業務に携わる。業務の傍ら、実践型教育プログラムである、フィンランドのOulu university of applied science のMaster’s degree in Education Entrepreneurship修了。(日本人初)

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(2021年7月15日掲載)

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流暢な英語=グローバル人材では無い

さて、第一回 グローバル人材ってそもそも何?ーグローバル人材と能力(グローバル・コンピテン シー)の定義の紹介ーの最終段落で述べたように、以下の3つの能力で語学能力が一番評価が目に見えやすいため、要素Ⅰ程要素Ⅱと要素Ⅲにはフォーカスされていません。

メモ
要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任 感・使命感
要素Ⅲ:異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー

グローバル人材=英語が流暢であるというイメージがついていますが、本当にそうでしょうか?

英語はそもそも、英語ネイティブだけが使う言語では無く、今日では様々な国の人達が使う言語です。

そのため、流暢な英語を話す人や英語ネイティブが必ずしも、異文化のチームで上手く協働ができるとは限りません。

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実践的な国際的なプログラムを運営で見えてくるー言語でなく異文化能力の欠落が原因で起こるトラブルー

私たちWorld Unite!スタッフはサポートではもちろん、インターンシップ先からのクレームやインターンシップ中のトラブル対応も行う中で、私や、弊社のサポートスタッフが強調したいことは、英語が流暢な参加者だからといってトラブルが少ないとは限らないという事です。

先述した通り、語学能力が一番評価が目に見えやすいため、要素Ⅰ程要素Ⅱと要素Ⅲにはフォーカスされていない現状がありますが、インターンシップ先のトラブルのほとんどが、言語能力ではなく、要素Ⅲの欠落が大元の原因でのトラブルです。

経験を多少、紹介させていただきますと、メールの書き方はとても顕著に上記の例を表しています。

プログラム参加者の英語力は高い傾向で、使用している文法は言語として、全く問題ありません。

しかし、参加者が日本語ではとても丁寧な対応であるのに、英語になるととてもストレートな表現を用いてしまい、失礼な印象を与えるというケースをよく見かけます。
※但し、こちらは英語のネイティブレベルの参加者も例外ではありません。

英語を言語として学びはしたものの、文化背景によって異なる単語やフレーズに対しての捉えられ方
の違いについては学ぶ機会や実践の場がこれまで無かったという事がわかります。

グローバル

評価が目に見えやすい要素Ⅰの能力

前段落の文化の異文化能力の欠落はチームの効率が悪くなったり、取引先を失ったり等大きな損失に繋がる事もあります。

先日弊社代表と休憩時に話していたのですが、日本を代表する楽天がドイツに進出を試みて、失敗したという話が出てきました。

ドイツ語の記事には失敗した理由は日本式のトップダウン式の働き方をドイツに持っていたからという分析だったので、ドイツ人と勤務する身としても、失敗は納得ができました。

弊社代表はドイツ人ですが、日本とは違うドイツ人のニーズ(デザインや使い勝手など)の汲み取れなかったのもイチ要因なのではないかという見解もしていました。

また、取引先に関してはよく、弊社のインターナショナルビジネスパートナーとのビジネスミーティングにアテンドしますが、日本企業と協働が難しいという声やトライしたけど上手くいかなかったという声を耳にします。

ビジネスパートナーになりうる企業が協働をあきらめるという選択をしたという事はビジネスチャンスを逃しているという意味です。

私自身、外国人の同僚に競合の調査のため、英語で問い合わせを日本企業の運営するプログラムに対して送ってもらうという事を何度か行いましたが、英語の文法やメールの書き方は問題ないものの、外国人の問い合わせのニーズを汲み取る事ができず、日本式の対応や回答を行っており、競合企業が英語でビジネスを展開できていない点に関して妙に納得しました。

そんな大事な異文化理解能力ですが、文化背景の違う人たちと接する際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか?

第三回 個人主義と集団主義を理解するー実践面で求められる異文化理解の必要性ーにて触れていきます。

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World Unite Japan株式会社プロフィール

World Unite!ではヨーロッパ、アフリカ、アジア、中南米等の世界20か国以上に渡り、実践的な教育 プログラムを提供しています。
World Unite!代表は異文化理解分野で有名なホーフステーデ・インスティチュードの認定講師で、運営チームは独自研修を受けた理論と実践に精通した多国籍なエキスパートで構成されています。 国際的なチームだからこそ、異文化間コミュニケーションのプロとして、様々な場面で求められる違う 文化背景の人たちとの働き方のアドバイスやサポートを適切に行い、世界で活躍できる日本を代表 する次世代のリーダーを育成します。

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