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第2回:語学の評価軸は自分で持とう!最短で実践段階に入るには?

株式会社Rungar
代表取締役

冨江 恭直

東京都出身。早稲田大学国際教養学部卒業。中国ビジネス8年(日本のゲーム、アニメ等コンテンツの中国展開に従事)、中国在住5年(上海、南京)の経験を活かし、「話せる、聞ける、ビジネスで使える」という確かな実感を重視した中国語学習のコーチング型スクールを運営しています。趣味は、中国各地の麺類を食べ歩くこと。

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(2021年12月15日掲載)

前回の投稿で、中国語学習の目標を定める上で、語学する「目的」を検討することが大切だと書きました。

今回は、「目的」について掘り下げ、語学においてはできるだけ早く実践段階に入り、自分の評価軸を持つことが重要である、ということを提案してみたいと思います。

語学の目的と目標

語学の評価軸は自分で持とう!最短で実践段階に入るには?

まず、「目的」と「目標」の違いを確認しておきます。

「目的」とは「最終的に目指すあり方」であり、「目標」とはその「目的という到達点に向けて、その間に設定される小さな指標」のことです。それゆえ、目的は長期的なもの、目標は短期的なものになります。

多くの学習者にとって、外国語を学ぶ上での「目的」は、母語である日本語と同じように、中国語を自由自在に“使える”ようになることでしょう。

言語が“使える”とは

語学の評価軸は自分で持とう!最短で実践段階に入るには?

ここで、“使える”とはどういうことでしょうか。

ジョン・オースティンという哲学者は、言語の本質は、「伝達」「依頼」「約束」といった行為の遂行であると提唱しました。 話し手は、発話によって、「情報を伝える」、「何かを依頼する」、「約束する」などの行為をします。言語哲学では、これらの行為は「言葉を用いる行為」という意味で、「言語行為(speech act)」と呼ばれています。

言語を使うことと、何らかの意図を持って行為することは表裏一体です。なんの文脈や意図もない言語使用などは存在しません。

即ち、言語が“使える”とは、言語行為ができること、といえます。言語行為は、上述したもの以外にも、「感謝」「警告」「同意」「謝罪」「命令」「陳述」「質疑」「招待」など無数にあります。これは母語でも第二言語(外国語)でも同じように考えるべきです。

ここで大切なことは、こうした言語行為の「評価」がその行為がうまく遂行できたかどうかによって決まるということです。

例えば、インタビューやプレゼンテーションも、意図が明確な言語行為といえます。
インタビューであれば、「聞き出したい情報を相手から聞き出す」、プレゼンテーションであれば、「伝えたい意見を相手に伝え、さらに質疑応答に対応できる」、というものです。

聞きたいことが聞けたなら、インタビューは成功であり、言語はうまく使えたといえますし、相手に自分の見解を説明して、理解してもらえなかったら、失敗です。

ここで重要なことは、発音がいいとか、文法の誤りがないとか、豊富な語彙を巧みに使うとか、100%聞き取りができているとか、一般的に理解されている評価軸は出てこないということです。もちろん、それらができていることが、インタビューやプレゼンを成功させるためにプラスに働くでしょうが、それは本質ではありません。

自分で語学力の評価軸を持つ

【中国語学習】成功の鍵は目的から考えた目標設定

第二言語(外国語)を学ぶのであれば、言語行為という観点から、自分の語学力を評価するのが良いと思います。そして、言語を使って何をするかは、各自の自由です。他人にとやかく言われることではありません。

中国語の言語行為といえば、中国に行って現地の人々と交流したり、ビジネスをしたりすることを真っ先に想像しますが、もちろんそれだけではありません。日本にいながら、中国語で本を読んだり、中国のドラマを観賞することも、言語行為であり、それができたら語学はうまくいっていると評価できます。

理想的には、学習の初期段階から具体的な「言語を使った行為」を目標にすることですが、そのような明確な目標がある人は稀でしょう。例えば、中国の文学作品を中国語で読んでみたい、などの強い動機があれば、はじめからそこを目指すに越したことはないです。

語学力と目標は、「鶏と卵の関係」で、レベルが上がってくると、新しい目標が見えてくるという様に相互に影響し合っています。

PaoChaiオンライン中国語コーチングでは、まずは、勉強の段階から抜け出し、実践として中国語を使って「何かができるレベル」まで最短で到達することを提案しています。そこまでいけば、中国語を使って「何かをしている」内に、新たな自分の目標が見いだせるようになるでしょう。

次回は、そのための学習の流れを紹介したいと思います。

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