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第4回:【中国語の勉強法2/3】語学の中心「語彙」学習

株式会社Rungar
代表取締役

冨江 恭直

東京都出身。早稲田大学国際教養学部卒業。中国ビジネス8年(日本のゲーム、アニメ等コンテンツの中国展開に従事)、中国在住5年(上海、南京)の経験を活かし、「話せる、聞ける、ビジネスで使える」という確かな実感を重視した中国語学習のコーチング型スクールを運営しています。趣味は、中国各地の麺類を食べ歩くこと。

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(2022年2月15日掲載)

前回の投稿では、中国語学習を3つの段階(「基礎」、「語彙」、「実践」)に分けた上で、最初の「基礎」段階について書きました。まずは発音と文法の基礎をしっかりと固めることで、間違った発音や文法が固定化することを回避し、その後の学習効率が高まることを説明しました。

今回は、中国語学習の中心になる「語彙」学習について説明したいと思います。

語彙数で見通しよくレベルアップ

【中国語の勉強法2/3】語学の中心「語彙」学習

語学(言語学習)において、その学習の中心となるのは「語彙力」と考えると学習計画の見通しがよくなります。“話せる、聞ける”レベルの語彙力を500、1000、2000、3000…と増やしていくと、レベルアップの道筋が開けます。

言いたいことを表現したり、聞いたことの意味を理解するためには、沢山の単語やフレーズを身につけている必要があります。もちろん、1つ1つの単語の意味が理解できることだけでなく、文法を使って、自然な表現の文を組み立てることや、見聞きした中国語の構造を捉え、意味を理解できること、更には自分の投げかけたい意図を適切な表現で中国語にできるような能力も含まれます。ここでは、これらをまとめて、語彙力と考えます。

以下、このような語彙力を高める上で大切なことを3点紹介します。

語彙学習のポイント①:「読める」と「話せる、聞ける」は異なる

【中国語の勉強法2/3】語学の中心「語彙」学習

まず第一に、語彙力といっても、読める(見て、理解できる)語彙力と、「話せる、聞ける」レベルの語彙力を分けて考えることが必要です。

我たちは義務教育の英語学習により、前者の、読解や翻訳で使う語彙力の勉強に慣れているため、両者を混同しがちですが、これらは根本的に異なるアプローチが必要になります。

聞いて理解できる、話すときに使える、というレベルで語彙や表現を身につけるには、そのために特化したトレーニングが必要です。このトレーニングの方法としては、主に、音読、シャドーイング、リピーティングなどが有効ですがこのトレーニングを通して、文脈の中で意味を理解しながら、一定量、話したり聞いたりすることが決定的に重要となります

語彙学習のポイント②:文脈のある長い文章をベースに学習を進める

【中国語の勉強法2/3】語学の中心「語彙」学習

2つ目に大切なことは、文脈のある、ある程度の長さの文章をベースに語彙学習を進めることです。日本語とその中国語の単語が対に並んでいるようなリストはあまりおすすめできません。

その主な理由は、単語レベルで語の意味が定まらず、単語の使い方が身につかないからです。1つの語は、どういう人が誰に対して、どういう状況で発話したのかによって、その意味は変わってきます。単語リストで覚えると、単純に1語ずつ日本語を中国語に置き換える癖がつき、中国語ではそのような使い方はしないという不自然な表現が身についてしまいます。また、文脈がないので記憶に定着しずらいともいえます。

それゆえ、語彙を増やすには例文の中で、その適切な用法とともに理解し、身につけることが重要です。さらに、1文ではなく、文脈がより充実している文章であれば、更にその用法が確かなものになります。また、文章単位で学習を行ったほうが、学習体験として明らかに面白く、記憶に残りやすいという利点もあります。

語彙学習のポイント③:測定可能で目的に適した目標設定(リピーティング)

【中国語の勉強法2/3】語学の中心「語彙」学習

語彙学習を進める上で、その語彙を「身につけた」という基準は、どこに置くのがよいのでしょうか。必ずしも明確な基準を置く必要はないですが、線引しておくと、身についてないまま先に進むことを避けることができたり、次に進むタイミングがわかったりと便利です。

いくつか重要な指標がありますが、あえて1つだけに絞るとすると、「リピーティングできるようになること」を目標にするのがよいでしょう。リピーティングとは、通訳学校などの訓練でも使われていますが、ポーズ(文の区切れ)のある中国語ネイティブの音声を再生し、「中国語音声を聞いた後、ポーズの間にそれを同じように繰り返し発話するトレーニング」です。

一見そこまで難しくないと思われるかもしれませんが、音真似だけでは対応できません。聞いた内容を反復するには、速く正確に中国語の音を口から出せることだけでなく、短期記憶でその内容を保持する必要があることから、瞬時に意味を深く理解できている必要があります。そのような実践的な理解度を測れることから、リピーティングができるか否かは、(上述の意味での)語彙力習得における優れた指標として利用できます。

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以上、今回は中国語学習の中心となる「語彙」学習について説明しました。「話せる、聞ける」レベルで語彙を身につけるために、ある程度の長さのある文章をベースに、音読やリピーティングなどのトレーニングを中心に進めることを提案しました。次回は、最終段階「実践」について説明します。

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