留学体験談  Y.Sさん（シドニー）

毎日が新しい発見の連続で留学を決意してよかったと実感しています。しかし、今私は自分の留学の目的について改めて考えています。今回はその体験を述べようと思います。

私が留学を決意したのは英語を勉強したいということと自分の人生を変えたかったからです。英語ができて外国の人々と会話できるようになればどんなに素晴らしいだろう･･･。このような考えは日本人に多いのではないでしょうか。私は「英語さえ勉強すればいい、英語を話せるようになることが最終目標だ」と考えていたのです。

しかし、後に私は「何故英語を勉強しているのか」 と質問されると答えられなくなりました。それはオーストラリアにいる韓国籍の学生と出会ってからのことです。こちらに留学 している韓国の学生にはハングル語と英語・日本語の３か国語が話せる人が何人もいます。ある韓国人の友達が日本語で私に話しかけてくれました。

「私は日本に留学したことがあるから日本語が話せます。でも、もし君が英語を勉強するためにここに来ているなら私は英語で話をします」 と。

英語でなくても日本語でも外国の人と会話できるのだと、私は改めて知り彼がとてつもなく大きな存在に思えると同時に自分をとても小さく感じました。「自分を変えたかった」ということも私自身よく分からなくなってきました。

私は視野の狭い人間になりたくなくてオーストラリアに留学したのですが、今考えるとそれがとてもつまらないことのように感じます。私は「人生経験をするためだけに」「英語を身につけるためだけに」留学することに意味を見出せなくなってきたのです。私自身何のために留学しているのかその答えはまだ見つかっていませんが、いつか自分で気づくと信じてこちらでの生活を大切にしようと考えています。これから留学する方は、ただ英語を勉強するのではなく「なぜ留学したいのか」ということを考えて実行してください。