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留学と国連-世界8カ国で学んだブレずに自分の軸で生きる力

第8回:ニューヨークで再会: 助け助けられることの祝福(Blessings)

Peace Blossom 代表
キャリアコーチ・マインドセットコーチ
異文化リーダーシップトレーナー
元国連行政官、米軍専門家

大仲千華

国連の行政官(社会統合支援担当)として国連ニューヨーク本部、南スーダンなどで和平合意の履行支援、元兵士の社会統合支援、人材育成に約10年従事。80人強の多国籍チームのリーダーを務める。閣僚経験者も任命される政府要員向け国連PKO国際研修の講師。内閣府「平和構築・平和維持に関する研究会」委員。「自分の軸で生きる練習-オックスフォード・国連で学んだ答えのない時代の思考法」を刊行。コーチングのプロとして自分の軸で生きる大切さを伝えている。オックスフォード大学修士課程修了。

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Peace Blossom

(2021年2月1日掲載)

香港留学を終えた後もMeiと私は連絡を保ちました。ある時は東京で、アトランタで、NYブリックリンで再会しました。彼女が香港から米国に戻る経由地を成田にしてもらって、空港近くのホテルの部屋で何時間もしゃべり続けたこともありました。

さて、香港を離れてから7年後。再び私たちの人生は交差しました。場所は私の国連の赴任先であるニューヨークでした。

彼女は香港で私が紹介したアメリカ人のクラスメートと結婚していました。私たちは3人で一緒に暮らすことになり、彼女とご主人、私のニューヨーク生活が始まりました。

日本の感覚ではちょっと不思議に聞こえるかも知れませんが、家賃の高いニューヨークでは家賃の負担を少しでも軽くするためにルームメートを募って部屋をシェアすることはよくあります。私たちにも家賃を折半するという理由はありましたが、香港でよい時間を持てたこと、そして、私が早くニューヨーク生活に慣れ、仕事に集中できるようにと彼女が計らってくれたからでした。

実際、私は引っ越しに伴う多くの煩雑な作業に時間を費やすこともなく、すぐに新しい仕事に集中することができました。しかも、彼女がみつけてくれたアパートは、国連ニューヨーク本部から徒歩で10分ほどの距離にあり、ブロードウェイにもセントラルパークも歩いていけたので、私はニューヨークライフを楽しく過ごすことができました(その時にはすでに東ティモールとカザフスタンという任地を経ていたので、久しぶりの大都市ライフでした)。

11月末の感謝祭(Thanksgiving Day)には、テネシー州出身の彼女の旦那さんが実家の秘伝のレシピで七面鳥を料理してくれ、アメリカのよき伝統も味わうことができました。

よかったなあ思うのは、私が助けられたままで終わるのではなく、互いに助け合う機会も与えられたことでした。私たちが一緒に住み始めた年に、彼女はフルタイムで働きながら、ニューヨーク市立大学の大学院で行政学(management of public administration)を学び始めました。

国連本部PKO局(平和維持活動)に勤務していた私は、リベリア、シエラレオネ、セルビア、スウェーデンやイタリア等へ出張がありましたが、そんな私の話しを聞くうちに彼女も公共政策に関わりたいと思い始めたそうです。働きながらなので、彼女は日曜日を課題のレポートの準備にあてていました。

丸3年間そのような生活を続けるのはけっして楽ではないのですが、彼女は最後までやり遂げました。その間、愚痴をこぼすことなく、冗談を言って常に明るかった彼女を覚えています。

そして、グッドニュースは突然やってきました。

ちょうど大学院終了のタイミングで、何年も待っていた米国市民権の道が突然開かれたのです。そのお陰でMeiは、ちょうど募集が始まっていた米連邦政府のキャリア採用の応募資格を得、書類を送り、面接に呼ばれることになりました。その時点で私はすでに国連の採用面接を数回体験していたので、その体験を元に二人で模擬面接の練習をしました。

びっくりしたのはその次の日です。

なんと面接で聞かれた質問5問のうち4問が前日に練習したものとまったく同じだった!と彼女から電話がかかってきたのです。

彼女は何十倍もの倍率を突破し、合格に至りました。

その全ての出来事はたった1ヶ月ほどの間に起こり、奇跡のように一気に道が開かれたのでした。彼女のこれまでの努力を神さまはじっと見ていてくださったのかなと感じ、心がジーンとあつくなったのを覚えています。

今では、9歳の息子さんに恵まれ、部下を持つマネージャーとして、忙しくも充実した日々を送っています。彼女のご主人もよい仕事に導かれ、今ではワシントンDC.の郊外に何十エーカーの公園のような庭がついている家に暮らしています。

5年前に彼女を訪ねた時は3件の家を所有していましたが、IT事業の社長が建てた物件が近所で売りに出され、さらに引っ越したそうです。

ニューヨークでの住まいのご近所の風景。 ニューヨークでの住まいのご近所の風景。
ニューヨークでの住まいのご近所の風景。
マンハッタンは、通りが一つ変わるだけで雰囲気がどんどん変わっていくので歩くのが楽しい。

彼女の話しを聞いていると英語の祝福(blessing)という言葉が思い浮かびます。 Blessingはクリスマスカードや新年の挨拶でよく見かける言葉ですが、上からの恵みというニュアンスがあります。

すごいと思うのは、香港のぼろアパートでも、NYブルックリンの小さなアパートでも、今の豪邸でもニコニコと笑顔を絶やさずいつも前向きで、彼女の態度が変わらないことです。

聖書には「私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも、飢えることにもありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。」という一節があります。「試練の時もよい時にも同じ様にその人の真価が問われる。」という言葉もあります。両方とも、状況にかかわらず、満たされて、平安でいられる大切さを指し示していますが、彼女は、まさにこの意味で「人生のテスト」に合格したのだと思います。

今回彼女のストーリーを紹介できたのは、私にとっても喜びです。それぞれの人生の大事なタイミングで助け助けられたこと、私が彼女からよい影響を受けた様に、彼女も私からよい影響を受けたと言ってくれ、フレンドシップの中で今でも互いから学び合えるのは本当に幸いなことです。

今、彼女は米政府によるアジアへの海外派遣のための準備を進めているので、近いうちに再開できること、また沢山のことを分かち合えることを楽しみにしています。

不純な動機で始まった香港留学でしたが、Meiとの出会いによって生まれていったその後の展開はまったく予想もしなかったことでした。

ぜひ、楽しいと感じること、やってみたいことに飛び込んでいってください。

自分の興味のある先、本気でやってみたいと飛び込んだ先では、心を開いてさえいれば、行ってみないとわからない出会いやサポートに導かれていくと思います。

大仲さんのインタビュー連載記事②が Study Hackerに掲載されています。

国連職員としてさまざまな国の人たちと接してきた経験から、「日本人には自信がない人が多い」と感じる人が多いことが挙げられています。その要因のひとつに、「日本人には完璧主義の人が多い」ことがあると、大仲さんは答えています。では、どうすれば「自信をもつこと」ができるのでしょうか。日本の特徴とともに、ある発想の転換を勧めています。

続きはこちらのリンクからどうぞ!
「自信をもてるのは『完璧主義を捨てられる人』。9つのフレーズで自分の限界を認める勇気を」

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