グローバルキャリア塾 連載コラム

行けばわかるさ  (第24回)

第24回:チェンジ!

扶桑法務事務所

丹 勇貴(たん ゆたか)

大学卒業後、特殊法人職員、翻訳・通訳業などをしながら、週4日はサッカークラブの夜間練習に参加するという“夢追い人生活”を経験。夢追い終了後、商社勤務、レストラン経営等を経て現職。著書「就職は自分の“売り”で勝負しろ」

先日、ある団体主催の外国人留学生向けの就職セミナーで相談員をしましたが、日本人と同じように、リクルートスーツを来て企業説明会に参加している外国人留学生を見て、なんだか違和感を覚えました。

日本人が憧れ、何かにつけ真似をする米国でも、外国人がいわゆる単純労働の仕事に就くことは奨励していません。一定のスキルを持っていて、それが米国の繁栄に寄与する場合に限り、就労ビザが発給される仕組みになっています。

ただ、日本と米国の大きな違いは、もともと「人種の寄せ集め」である米国では、多様な価値観を受け入れる素地があるということです。もちろん、米国でも人種差別や文化的摩擦はありますが、それは「価値観の衝突」のようなもので、日本の「みんなと違うヤツは村八分」的な閉塞性とは根本的に性質が違うと、私は考えます。

私が先日の就職セミナーで違和感を覚えたのは、ついこの前まで「鎖国」していた我が国が、外国人留学生を受け入れることの理由のひとつは、他国の多様性を受け入れ、そこから良いものを吸収していくことのはずなのに、せっかく日本に留学しに来た外国人に、日本の「みんなと同化する文化」を押し付けている感じがしたからです。

日本政府は「留学生30万人計画」なるものをぶち上げていますが、まずは外国人留学生を受け入れる日本社会を変える必要があるのでは?

Change! Yes, we can!

​(2009年10月15日掲載)

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