グローバルキャリア塾 連載コラム

ニッポン人のさとり方 (第14回)

第14回  旅立ちの日に

松岡 祐紀さん 株式会社ワンズワード
代表取締役、写真家

松岡 祐紀

19歳でスコットランドのエディンバラに留学。NYにてスタジオアシスタントを経験した後、ロンドンに在住。帰国後はフリーランス・フォトグラファーとして活躍。2009年にノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス氏の「ソーシャルビジネス」という理念に感銘を受け、株式会社ワンズワードを起業。レッスンの質の高さを売りにしたオンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を立ち上げる。

2011年よりブエノスアイレスへ移住、さらに第三の故郷としてメキシコシティに居住。2014年3月に中南米・南米の英語学習者のためにスペイン語版ポルトガル語版英語版のオンライン英会話スクールを開設。現在は、ブエノスアイレス、メキシコシティ、日本を行き来して、ソーシャルビジネスの理念の普及と事業拡大を目指している。

個人ブログ: https://keepmyword.hatenablog.com/

株式会社ワンズワード

(2011年5月1日掲載)

小さなスーツケースを抱えて、今日ブエノスアイレスへと向かう。
人にとって、本当に必要なもの、なくてはならないものは、ごくわずかなものだ。それに以前と違い、世界との距離はぐっと縮まった。スカイプを使えば、家族や友人たちといつでも無料、あるいは僅かなお金で話すことが出来るし、格安航空券のおかげで安価で世界のどこへでも行けるようになった。

家族や友人たちとも別れを告げ、ふらっとブエノスアイレスへと行く。メリット・デメリットで考えると、ブエノスアイレスくんだりまで行くメリットを考えることは難しい。スペイン語も話せないし、知っている人も一人もいない。生活していくだけでも、苦労するだろう。

だからこそ、行く価値があると思う。人は努力する環境にいないと、努力はしない。それに自分の弱さも熟知している。何かを変えることによって、得るものは大きいし、そして失うものも大きい。自分の人生のバランスシートを見ると、ブエノスアイレスに行くことによってマイナスになるだろう。

それでもいいのではと思っている。

短期的な利得よりは長期的な利得のほうがより重要である。
(それは人間関係でも事業でも当てはまる。長期的な利得が得られないと判明した時点で、切り捨てることも重要ではある)

やっぱり東京が一番とさっさと切り上げてくるかもしれないが、それもそれでありだなと思う。

しばらくは住所不定でいこう。
行きたい国はたくさんあるし、会いたい人たちもたくさんある。まだ見ぬ出会いにも心馳せている。

難しいことを考えすぎても、何も始まらない。
明日はどうなるか分からないが、せめて今日が天気で良かった。
そんな日々をしばらく送っていこう。

 

photo
(Photo: Yuki Matsuoka)

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