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グローバルキャリア塾 連載コラム

次世代教育 (第31回)

第31回:失敗できない子育て

株式会社E-Concierge
代表取締役

斉藤 克明 (さいとう かつあき)

11981年より一貫して海外の初等・中等教育コンサルティングに携わる。1999年、中学・高校留学ガイドを出版。 2001年、日本人初のアメリカに本部を置くIECA(教育コンサルタント協会)のメンバーとなる。E-Concierge代表取締役、海外留学協議会副理事長。

株式会社E-Concierge

(2012年3月1日掲載)

若年層のサマースクールを専門にお世話している方と
お話する機会がありました。
夏の短期サマースクールについて、幼稚園あるいはそれ以下のお母さんを
対象としてお話しする機会も多いそうです。

先進国の若者の内向き傾向が叫ばれているなかで、
幼少から海外に目を向けるお母さんが増えることは、
好ましいことであると思ったのですが、その方から聞いた
若いお母さんの子育ての現実というのは、かなり厳しいものでした。

まず、幼少のころから海外を経験させるということは、
単身では不可能なわけですから、母子あるいは家族で
海外にいくことになります。
その理由として、多くのお母さんが幼少のころから、
英語に親しみ、「英語を身につけてもらいたい」という思いからのようです。

少子化が進む中で、お母さんたちは「子育てを失敗できない」と思い、
あふれかえる情報のなかで実は大変孤独に子育てに取り組んでいると
その方は言うのです。

何が失敗で何が成功かと私はその方に質問はしなかったので、
自分流に失敗を定義するのですが、現代の日本の時流から考えると、
これから、「英語力は必須」となるとお母さんたちは考え、その対策として
英語に接する機会を早くスタートさせたいと考えていると私は思います。

二三週間の幼児の海外体験で彼らが英語を身につけるはずがありません。

幼児の頃から楽しく英語を学ばせる、かわいい小さな子が笑顔で
元気に飛び跳ねてリズムに乗って、I can do itと言う。
「子どもは素直に何でも吸収するから」ということで、
幼児であるわが子の英語学習を考えるお母さん、

「ちょっと待ってください、英語を学ぶのは子どもではなくお母さんです」
と私は申しあげたい。

幼児は親を規範とし、親のまねをし、親から人間としての価値観の
原点を学ぶと私は信じています。私は勝手ながら、「私の仕事は半分以上、親(90%母親)としています」といつもカウンセリングでお母さんに
申し上げているのですが、その根拠は、お母さん(時にはお父さん)と私が
うまくリンクすると、必ず留学している本人が良い結果を出すのです。

10代半ばの子供でさえも、距離に関係なく、親の影響を意識、
無意識にかかわらず明確に受けていると私は思います。
成績が悪いからといって、国際電話で叱る、休み期間に帰国しても、
ゴロゴロしていて勉強しないと嘆くお母さんがいたとすれば、
子どもの鋭いこころのアンテナは親の不信を鋭くキャッチするのみならず、
自分に対しての自信やプライドをすこしずつ、ほんの少しずつ
子どもたちは捨て去ってゆくと思います。

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